Faculty Development

Faculty Development 合宿研究会なるものに参加してきました。
学長、副学長、学生部長も参加。
その内容は
・教育能力の開発
・研究能力の開発
・カリキュラムの開発
・制度・組織の開発
だそうです。
大学も自己改革をしないと時代に取り残される。
学生数が年々減ってきて、入学者が定員に満たず大学経営の成り立たない私立大学
もでてくるこの頃です。本学も受験生や卒業生から見放されたら大変。

今回は特に教育方法の改善や教育業績の評価について、議論をしてきました。
欧米に比べて遅れている日本でも、これから盛んになると思います。
英語やドイツ語の教育方法についても、事例報告がなされました。
意欲的な先生はいるものだということを発見して帰ってきた。

千葉大の山内正平先生の話で印象的だったのは大学生が卒業して、その中の2割は
職に就かない。年々、その割合は増えている。
モラトリアムも増えている。ゲーテや宮沢賢治なんかも、その先駆者ではなかった
ろうかと思います。彼らは優秀だったから、いちおうさまになっているが。
一生かけて自分探し。そういう人が増えているということでしょうか。
実は私は今年平成12年度は就職担当なんですが、約3割の学生がまだ就職が
決まらない。
その中1割は市町村などの公務員になるでしょう。最終発表は遅い。
やっぱり2割は残りそう。
そして、それは全国平均とすれば、なんとなく気が楽になる。

山内先生は良く知っているから、話の内容は広かった。多岐に渡っていた。
その中から印象に残った言葉を列記してみる。
全国的に教養課程を解体しカリキュラム改革をしたが、変わったのは外見だけで
中身は変わっていないのではないか。同じ教員が教えているから。
大学は自分の都合で改革をしたが、社会のニーズに十分応えていないようだ。
多数の学生が大学生になる時代では、大学生の大衆化は避けられない。
同時に、教員も大衆化したのではないか。
千葉大学のように、教養(一般教育)と学部の場所が離れていると、移動時間が
かかるから高学年で教養を取りに行くのは困難である。したがって単位の上限
を守らず、できるだけ多数の単位を取らせるようにするしかない。
大学教育に批判的な学生や不満を持つ学生の卒業したらいなくなるから、
大学教員も小手先だけの改革ですませようとする。
努力しないでも勤務できる大学教員にとって今までの大学はいこごちがよかった。
しかし、これからはそういかなくなるだろう。
一般に大学教員は研究者としての資格をチェックされながら昇格している。
優れた研究者が必ずしもすぐれた教育者ではない。
マルチメディア教育においても、ノートを取らせることが必要である。
見るだけや受け身の立場で講義を受けても身につかない。体を動かし頭を使って
考えながら講義を聞かないと身につかない。
ビデオは3分間まで、それ以上は効果ない。

   学生の側から見た授業(山内教授)

   学生の側から見た授業(山内教授)に対する学生の感想文

農学部の先生の講義改善のメモ

印象的なことをメモ書きで紹介しましょう。(他の先生の意義あるコメントも追加)
・実験実習設備の充実が望まれる。(予算の問題)
・授業への興味をひく工夫
・板書・OHP・液晶プロジェクターの使い方を工夫する
・学生の質を高める、刺激を与えよい方向にひっぱっていく努力
・技官やTAの活用
・黒板を2分割して使用
・学生が書き写してから、説明する
・液晶プロジェクターやOHPは聞き流されることが多いから、別にメモも提示する
・教官の熱意と工夫で学生は変わる
・教官の昇格には、研究業績だけでなく、教育業績も考慮すべき
・講義の前に、ねらいとか目次を提示。講義の終わりにまとめを
・具体的な例をあげながら説明する
・連続的に話が進むと、何か言いたいのか不明になる。テーマを区切って話す
・7月いっぱいで講義を終え試験もしてほしい(学年暦の改正)
 そうすれば、このような研修にも参加しやすい。学生も教育実習やインターンシップに参加しやすい。