student's impression of Faculty Development

千葉大の山内正平先生のご厚意で、 学生の側から見た授業を学生に紹介することができました。

以下に3年生の学生の感想文をいくつか紹介しましょう。

山内先生の述べていることは最もなことであると思う。今の学生のほとんどは先輩、友
人などいろいろな情報源から楽且つ簡単な授業は何かを聞いて、その授業内容は何かも分
からないまま受講する。私は今のこの世の中が学生、特にこの時期の3年生をこのような
方向に走らせていると考える。
これは一般論ではないと思うが、「学校の勉強よりも就職の勉強をする」というものであ
る。現在の世の中は社会的、経済的不況で、就職難といわれている。ここから、学生は自
分の就職したい会社、公務員等を決め、その勉強を集中的に勉強したいがために学校の勉
強をできる限り簡単に、楽にして、卒業できる単位数を確保しようとするのである。学校
の教員からすると「学校の勉強をそんな気持ちで受けて就職できるか!」ということを考
えるとは思うが、実際、私は、学校の勉強はあまりでもないが、第一希望の大会社に合格
したという人がいるという話を聞いたことがある。
ここで、この社会的情勢を抜いて、学校の授業を改善するためにはどのようにしたら良
いのかを自分なり考えると、「社会に合わせた教育姿勢の確立」であると考える。今、会社
ではある分野の専門家(professiona1)であり、即戦力となる人材を求めている、要するに
広く浅い知識ではなく、ある分野に卓越した知識を求めているのである。よって、会杜側
もその個人の「学歴」ではなく「実力」を重視している。そのような、社会思潮に合わせ
るためにも早いうちに、その個人が好きで、または興味を持った分野を重視して勉強そし
て探求できるようなカリキュラムかつ授業が必要であると思う。

学生の立場から考えると、単位のとりやすい講義はとてもうれしいが、基本的に授業に
まじめに出席している自分としては、うしろの席で私語をしている人々も簡単に単位を
取ることに対しては、複雑な気分になる。実際にテストでそのような人たちが、
どのくらいの点数をとっているのかわからないので、一概には言えないが、普段の授業
の態度もしっかり考慮に入れてほしいと思っている。授業にまじめに出席している人々は
家でもしっかり勉強していると思うので、あまりにもハードルを低くするのはどうかと
思います。

個人的には「単位が取りやすい教員=良い教員」ではないと思っている。大学生活も
3年目に入り、様々な教官の様々な講義を受けてきたが、印象の良い講義というものは
決まって「わかりやすい、丁寧な」ものであった。具体的に言うと、それは板書が
しっかりしているということであったり、過不足ない解説がされるといったことであったり
するのだが、こういった講義というのは試験になっても、学ぶべきところが明確である
ため、テスト勉強もしっかりと取り組むものである。逆に講義での説明が少な目で、
自習してわかりづらい所を質問させるタイプの教官はどうにも苦手である。「大学とは
自分から学ぶべき所」という考えもわからなくはないが、ある程度の道を示してもらえ
ないと、こちらもとまどいを覚えるものだ。
以上より、私は学生が教官に望むものは、単位取得に必要なボーダーを下げることではなく、
学ぶべき所をはっきりと示してもらうことであると考える。

私は、山内教授の文章を読んで、学生による授業評価を組織的に取り入れたら、
学生は単位を簡単に認定してくれる先生だけを高く評価するのではないかと感じたので、
学生による授業評価は取り入れるべきではないと思った(岩手大学では)
また私は、単位の取得については、常識外れに難しくても、常識外れに易しくても
問題があると思った。
そして私は、「授業時間が正確であることが大事ではない、授業の時間の使い方が問題
なのである。90分の授業を始めから終わりまで集中することなど到底できるものではない。
学習者が授業に集中できる時間が50分か45分くらいだとすれば、時間割編成そのもの
を根本から考え直す必要がある」という段落を読んで、スピーチをする力をつけさせる
為だけではなく、息抜きさせる為にも、「施設設計学」及び「建設設計製図」の講義内で
の3分間スピーチはずっと続けていただきたいと思った。

千葉大が岩大とはちがって、先輩が後輩に各講義の単位のとりやすさや先生の性格、
テストの内容などを教えていくというシステムを取っていることに対して、私は
とてもよいことだと思う。もちろん、生徒が講義を選択するときは、その講義に
興味・関心があるか、その講義が自分に対してどのような新しい必要な知識を与え
てくれるかなど講義の内容に関することを1番に考えるけど、やはり先生の性格と
か単位の取りやすさ、取りにくさなども重要になってくる。そんな時は、やはり、
その先生の授業を実際に受け、単位を取った先輩方の意見や感想を聞くのが最も
利口な方法だと思う。このような意見や感想を、自分の知っている先輩からだけで
なく、より多くの幅広い先輩方から聞くことができれば、今まで以上に自分に合っ
た講義を選択できるようになると思う。自分が1年生の時にぜひあってほしかった
システムなので、岩大でも取り入れていってほしいと思う。

千葉大学教授の山内先生の「学生の側から見た授業」について、僕は書いてある
ことのほぼ全てにおいて、その通りだと思った。
授業を学生の方から評価するとなると、やはり学生は楽をしたがるので、「もっと
単位をとりやすくしてほしい」「レポートを少なく」という声が多いのは当然だ
と思う。だけど単位は一人一人の先生によって、「重み」みたいのがあるから、
簡単にくれる先生、くれない先生がいてあたりまえだと思う。だから、学生の声と
して、前にあげたようなのは、あまり参考にしなくていいと思う。だけど、「声が
聞こえない」「黒板に書く字が汚くて読めない」「説明をもっと分かりやすくして
ほしい」などの声は、とても重要な意見だと思うので、先生側もしっかりと受けと
めて、改善しなければならないと思う。これは先生の個性ではなく、反省すべき点
だからである。こうすることにより、学生を置き去りにした授業にもならず、学生
も理解しやすくなって、お互い良くなっていくと思う。

山内教授が書いた文章を読んだところ、学生も教授も悪いという印象を受けた。
確かに、90分という授業時間は長く、集中力ももたない。授業を楽しく、集中して
聞けるように工夫するのは教授側の努力だが、真面目に聞こうと努力するのは生徒側に
求められる努力だろう。
また、単位を簡単に取れる今のシステムは歴史の長い大学ではしょうがないようにも
思える。しかし、他の国、特にアメリカでは卒業するのが難しい。簡単に卒業できる
日本ではとりあえず卒業という人がほとんどだろう。そのため、自分がやりたかったこと
からはずれていても、我慢して在学してしまうのだ。そのような大学システムを変える
必要は多いにあると私は考える。

確かに学生は単位のとりやすい授業に進む傾向があると思う。だけど自分の中では、
そうなるのは興味はないけど単位数をとりたいからという数合わせのときが多い。
本当に興味がある授業に対しては、それが選択であったとしても得ると思う。大学側は
シラバスのっている簡単な内容だけではなく、具体的な去年の受講者数やその進め方、
単位取得率等を学生に教えてもよいのではないかと思う。また、学生による授業の評価法
を何か考え、その結果の集計を学生に見せるというのも良い方法だと思う。実際に就職後
に困る教科に関しては興味があるなしに関係なく受けなければならないと思うが、それ
すらも学生自身の考えで選べるようなシステムをつくってもいいのではないかと思う。
そのため就職先でつかう学問や必要な情報をもっと教えて欲しいと思う。

授業を取りやすいかどうかで授業を受けるのは人間の性質上仕方のない事だと思う。
あえて難しい授業を取るにはそれなりの意識が必要となる。難しい授業にはその
意義を見いだせないことが多い。私の体験から言えば、高校生の時、複素数を習っ
た際、何故やっているのかわからなく、全然理解できないものであったが、ある時
先生に複素数って何なんですか?と聞いてみたとき、その先生は、こういうことに
使われているからと説明してくださいました。そのとき、授業を生徒が熱心に聞く
かどうかは重要性を理解するかどうかなんだろうなと思った記憶があります。
もちろん授業が面白くなくては、いくら意義のある授業でも生徒はその重要性を
感じとれません。先生が熱意を持って重要性を解いている授業は興味のない分野で
も面白いと思います。

私はこの文章を読んで思ったことは、今の大学の現状がかなり的確に書かれている
ことに驚いた。大学の教授がこれだけ学生のことがわかっているのには驚かされた。
学生側から見ると、楽に単位をとれる講義をなるべくとるのはあたりまえのような
感じで、特に一般教養の科目についてはかなりそういう傾向にあると思う。私の
意見としては、一般教養をうけてためになったかといえば、あまり役に立っていな
いような気がする。一年生のはじめは、興味のある科目をとろうと思っていたが、
学年がすすむにつれて楽に単位のとれるものを科目としてとるようになった。これ
は自分のやる気の問題だと思われるが、大学教育の問題でもあると思う。専門教科
がやりたくて大学に入ったのに、一般教養という科目をやらせられて、そのことが、
勉強への意欲をなくさせて、専門教科への意欲もうばいさるかもしれない。これか
らはもっと学生の意欲をかきたてるような科目をふやすべきだし、そのためには、
先生の講義の仕方を変えるべきである。また、人数の問題もあると思う。100人
くらいの学生をみるのは大変である。それに少人数になるといろいろ先生とのコミ
ュニケーションや、勉強へのとりくみがだいぶ違ってくると思う。大学がもっと
勉強しやすい環境になることを祈っています。

期待した講義なのに、教授の説明が早口であったり、板書が判読不能であった。

90分いっぱい授業をする先生がいるが、少し早く終わる授業の方が、効率がよい。

出席をとらないので、出席せず最後のテストだけ受けて合格する人がいるのはおかしい。

授業中に私語などをして回りで騒いでいる人が、単位をとっているのは不快である。