ドイツ語 コーヒー・ブレイク

  • ドイツ語 コーヒー・ブレイク その52
    Ostern und Karwoche
    イースターと受難週
    
    ドイツの祝祭日はほんの1,2の例外をのぞいて全部キリスト教
    関係のものです。それほどドイツ人の生活の中には、キリスト教
    が根を深くおろしています。
    
    春先の国民の祝日中、最大のものは楽しい Ostern 復活祭
    (イースター)です。翌日の月曜日もイースターで国民の祝日です。
    学校・大学はさらに1週間お休みになる。
    
    イースターのはじまる2日前の金曜日、年によって日付が
    違いますが、Karfreitag キリスト受難の聖金曜日といって、
    これも国民の祝日なのです。これはいったいどういう日
    なのでしょうか。なぜ国中お休みなのでしょうか。
    
    イースターはいうまでもなく、キリストが死者の国から
    よみがえったとされる日ですが、その前の金曜日にキリストは
    捕らえられ裁かれ、国家大逆・神冒涜の罪をきせられ、
    ゴルゴタの丘の上、十字架上に処刑されました。
    聖書の記録によるとこれが金曜日であったことは、たしかのようです。
    (だから欧米人は金曜日には肉を食べず魚を食べるのです)
    
    このキリスト受難の日をおぼえ、厳粛な心でイースターをむかえる、
    そのため教会では特別の礼拝があり、学校もつとめも休み、
    ラジオもさわがしいジャズなどはつとめて番組からはずして
    いるわけです。
    
    Karfreitag のあるこの1週間を、Karwoche 受難週といって、
    おごそかな1週間です。
    ついでながら Kar というのはむかしの古代ドイツ語の頃から
    あった言葉で、「歎き、悲しみ」とか「不安」を意味し、
    英語の care と同じ語源の言葉でした。
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    イースターもカーニバルを連想すると
    カーニバルは賑やかなお祭りになってしまう。
    
    ヨーロッパのカーニバルは春のお祭りだが、
    南半球のブラジルでは夏の祭りになるのだろうか。