ドイツ語 コーヒー・ブレイク

  • ドイツ語 コーヒー・ブレイク その46
    Bier und Wein
    ビールとワイン
    
    ドイツ人はビールとコーヒーが好きな民族です。
    どの地方にも地酒のように土地の銘柄のビールがあって、
    それぞれにうまい!
    村の数だけ方言があり、村の数だけビールがあるとさえ言われます。
    空気が乾燥しているし、それに水の質が悪くて水があまり
    飲料にならないからでしょう。
    
    Bier はドイツ人の発明した飲み物ではありません。
    西暦前すでにメソポタミアにありましたし、古代エジプトや
    バビロニアでも重要な飲み物でした。
    ただしローマ人は上等なワインを愛用し、ビールを俗な飲み物
    だといって馬鹿にしていました。
    Bier という言葉の語源もラテン語で「俗な飲物」の意味なのです。
    ブドウの育たない寒い北方のゲルマン人は南の国の人びとから
    ビールのつくり方を教わりました。
    中世の修道院はおおいにビールを造りました。
    
    ひとつだけ日本と違うのは、ドイツ人はビールのつぎたしを
    しないのです。とても嫌がって、「悪いしゅうとに会う」
    という諺があるくらい。
    ワインは同一銘柄ならつぎ足してもよろしい。
    
    ブドウ酒 Wein の数も多く、味もさまざまです。ドイツでは
    白ブドウ酒が多く、軽やかなライン・ワイン、甘い
    モーゼル・ワイン、やや辛口の男性的なフランケンのワイン
    など、それぞれにおいしく、しかも本場ではかなり安く
    いただけます。
    
    白ワインはお魚や鳥料理に合わせ、赤は肉料理と言いますが、
    そんなことはきまっていないのでして、自分の好きなものを
    自由に飲んでよろしいのです。
    
        ☆     ☆     ☆
    
    ワインもビールも自分の好きなものを自由に飲んだほうが
    よいということを知って、食事作法から開放されました。
    
    グルメ漫画も教養の一種として見ていればよいが
    それにとらわれるようになっては自由でなくなる。
    日本人にはステレオパターンが多いから。