ドイツ語 コーヒー・ブレイク その40
Pardon !
失礼
電車やバスの中で他人の身体に触れることを、私たち日本人は何とも思いませんが、
ドイツ人だけでなく欧米人は一般にひどくいやがります。
ほんのちょっと肘がさわっただけでも、あるいは靴がふれただけでも、「失礼」
と言って謝ります。
その時の表現は Pardon ! フランス語ふうにパルドン
この一語でけっこうです。
Oh, Entschuldigung ! 「お、失礼しました」
とも申します。
何か失敗をしたときに、ドイツ人はなかなか謝ろうとしません。
いや、けっして謝らない人種だといっても言い過ぎではありません。
弁償の用意があるときだけこう言うとも考えられます。
日本語のように「すみません」「ごめんなさい」ではドイツ人はことを
すませないのです。
☆ ☆ ☆
ドイツ人が「ごめんなさい」と言うときは本人も非を認めているときか、
あやまっても償いをたいして要求されない時で、本当に弁償が必要なときは
なかなか自分の非を認めないという。
ある日本人がドイツで緑信号で歩道を歩いて信号無視の車にはねられた。
彼は死ぬとき世話をしてくれたみんなにすまない、という意味で「迷惑をかけて
ごめんなさい」と言ったところ、本人も非を認めているのだからと自動車側は
無罪になりかけた。回りの日本人が、彼は自分の非を認めたわけではなく、
世話をしてくれた回りの人々に時間をとらせたり骨を折らせて、申し訳ないと
感謝の気持ちを言ったのだと、頑張って本人の無罪を認めさせた(もちろん自動車
は有罪)という。
まぎらわしい発言は他の日本人にも迷惑になる。