Feste im Herbst ―― 秋の祭 ―― 10月 Oktober Erntedankfest 10月に入ってすぐの日曜日、教会で「収穫感謝祭」 という特別の礼拝があります。大人たちがオルガンにあわせて 讃美歌を歌っている間に、子どもたちが手に手に野菜や花や くだものを持ち、一列に並んで会堂のなかに入ってきます。 そして正面の祭壇の前や横に山のように積みあげます。農村ばかりで なく大都会の教会でもこのしきたりがあります。 ヒネコびたリンゴを大切そうに持ってくる子もある。きっと自分の家 の庭からもいできたのにちがいありません。 大人も子どももいっしょになって、秋の実りを神様に感謝して いる姿は、ほほえましく、好ましいものです。 日本でも昔は鎮守さまのお祭りがあって、豊年満作を喜んだもの だったのに、現代の日本では、少くとも都会では収穫の感謝など思っても みなくなってしまった、――そんなことを思わされるのです。この頃から 夕方は冷えこむようになり、吐く息が白く、外出にはマントがいる ようになります。 Oktoberfest オクトーバー・フェスト(十月祭)。 バイエルン地方では 10月に入ると、その年の収穫を祝って、町や村でさかんな お祭りがもよおされます。特にミュンヒェンのお祭りは盛大で、 テレージエン広場いっばいに巨大なテント張りのビヤホールが立ちならび、 ドイツだけでなくヨーロッパ各地から、数十万人の見物人がおしよせてきて、 出しものを楽しみ、ビールを飲み歩きます。 コップで飲むようなケチなことはせず、1リットル入り、2リットル入りの 大ジョッキで、何杯でもグイグイ飲むのです。 この広場を中心にして、色美しい山車がミュンヒェンの市内をいくつも ねり歩いています。 もとは1810年10月、バイエルンの王ルートヴィヒが王子の頃、成婚記念 として催した祭りが、毎年続けられて今日にいたったのです。 この祭りがすむとドイツの農村は急ぎ足で冬に向っていくのです。 Laternenzug 10月にドイツの町々で、通りを歩いていると、 遠く近く、子どもたちの歌声が聞こえることがあります。幼稚園や、 小学校下級の子どもたちが夕方、提灯(ちょうちん)をさげて 行列をしているのです。長い棒の先に、丸い太陽の絵をかいた手づくり のちょうちんを持ち、先生にひきつれられて歩きながら、 かわいい声をあげて歌っている。 ちょうちん、ちょうちん、お日さま、月よ、お星さま、 パッとあかるい灯をともせ。ちょうちんだけは燃えるなよ。 子どもたちは自分たちの手の中でもえる火に興奮し上気しています。 これからはじまる長い冬、そしてまた、彼らをむかえる長い人生の暗夜に、 このともしびは、いつまでも明るくともり続けることでしょう。☆ ☆ ☆
オクトーバー・フェストに行ったみたいものだが。
大混雑するのでしょう。