ドイツ語 続コーヒー・ブレイク その20
Apotheke
―― 薬 局 ――
ドイツは完全に医薬分業ですから、医者の処方箋 Rezept [レツェプト]
がないと売ってくれない薬が多く、抗生物質や自分の常備薬などは
日本から持っていくほうがよろしい。
むろんアスピリンとか腹痛止めなどの薬ならレツェプト(処方漆)
なしで売ってくれます。時間外や休日でも、町の中のどこかの薬局
は必ず開いていて、それがどこのお店かが、休みの薬局のドアに
貼り出してあります。
ある秋の日に、夕方急に寒くなるのがわかっていながらつい油断
して風邪をひいてしまいました。ひとり旅でしたのでいたって
心細く、早速Apotheke「アポテーケ]を探して、風邪薬を買い
に行きました。
Ich haette gern eine Medizin gegen Erkaeltung.
「風邪薬をください」。そして多少アレルギーの気味がある、つまり
アレルギツシュだ、と申しそえましたら、薬局のおじさんは薬
をくれず、うんと熱いお茶にウイスキーを入れ、レモンを1個分
全部しぼりこんで飲みなさい。そして、暖い布団にもぐりこんで、
少し汗が出できても我慢して、ねまきがぐっしょりになるまで待
ちなさい。そうすれば風邪は治ってしまうよ、と言うのでした。
それでも治らなかったら、アスピリン・プルス・ヴィタミンCと
いうのをあげよう、と言ってくれました。 すごく大きい錠剤で、
水にとかして飲むものです。
その時は、ドイツふうたまご酒で治りましたが、日本では発売
禁止のAspirin plus C という薬を、私はその後いつも用意して
おります。たいへんよく効きます。でも、薬は個人差があります
から、誰にでも効くとは限らないでしょう。
Bitte geben Sie mir ein Beruhigungsmittel !
「鎮静剤をください」。
Haben Sie ein Rezept?
「処方箋をお持ちですか」。
Ohne Rezept geht es leider nicht.
「処方箋なしでは,残念ながらだめです」。
☆ ☆ ☆
ドイツ人でお医者さんにかかるのに原則として1週間前にアポイントメント
をとつておかなくてはならない。
そんな前からわかるものか。
薬もお医者さんに処方箋を書いてもらわないと、薬局で買えない。
日本から薬を持っていくのがいい。