ヨーロッパ旅行記(8)

47回目から50回目まで
 ロンドンから日本まで、まとめ

ヨーロッパ旅行記 その48

10月19日から20日 ロンドンから成田まで
団員の感想から一部紹介

>行きは元気が良かったが、帰りはさすがに疲れて
>座席の下に荷物を置くと体も身動きがとれないと
>こぼす人もいて、その気持も理解できた。
>行きはエコノミーでも帰りはランクを1つ上にしたい
>という感想もありました。
>(正式な感想文をまとめて印刷して、学会の報告書の一部になります)
>(私はフレッシュな印象のうちに3行程度メモにまとめて提出して
> くださいと頼みました。成田に着くまでに全員出していただきました。
>次の記事で一部を紹介してみたいと思います)

私の無理な注文に皆さんは飛行機の中でメモを書いてくれました。
ヨーロッパ長大橋梁調査団の一言コメント集から
ハンバー橋
  船を吊り上げ甲板を道路として使用しているような橋梁。
  英国の造船技術が活かされたものか。橋の中に入るとは思わなかった。
デンマーク
  人口500万人の小国が自然環境を大事にしながらあれだけの巨大
  プロジェクトをこなしているエネルギーに驚く。
水資源
  英国、デンマーク、フランスと通ってみて、山がなくまた川がないのに驚く。
  広大な平地、農産物の生産にはよいが。水の利用は地下水に頼っている
  ようだが、100年前と現在では使用量が比較にならないと思う。
  今後、地下水が枯渇することはないのだろうか。

食事は和洋半々にしてほしい。
スケジュールは余裕を持ちたい(ホテル出発8:30−ホテル到着17:00)。
中間日に休日をとりたい。

下着は2日分あればOK
 ホテルで洗濯すれば10日でも2週間でもOK
ガイド(案内人)のそばに居るべし。
 一般的な説明の他にローカルな事等が移動しながら聞ける。
マナーを守ろう
 旅の恥は自国の損。静かにしている必要はないが、最低限のマナーを
 守りながら積極的に参加エンジョイしよう。

今度調査する人のために
1.下着は2着でよい。ホテルに着いたらすぐ洗濯するとよい。
2.日本食のインスタント類は不要である。但し梅干しは必要。
3.ポットはいらない。ホテルに大体備えてある。
4.参加人員は20名程度でちょうどよい。
5.持参金は円でよい。残りのチェンジは日本でする方がよい。ドルはダメ。
6.夜はよく寝ること。
7.地下鉄、TELは一度経験すると何でもない。一人で出来る。

1.団体ツアーで海外旅行する場合は皆様に迷惑をかけないために、
  成田空港で最初に訪問する国の小銭は準備すること。(チップに
  対応するため等)
2.異常時に対応できる添乗員を確保できれば良い。(今回のような
  フランスのストの場合は安心できる)
3.海外旅行が長い場合は日本料理が食べたくなるため、食事のスケジュール
  に入れていただくこと。
4.現地案内人(通訳)については、現地の状況がわかる人がよい。
  (例えばパリ市内を案内してくれたYさんのような人)

各国の印象と人間性
1.イギリス
  歴史と文化が保たれている国。人間性も古き伝統を継承し、対人的にも誠実、
 相手の心情に合わせる心が感じられる。
2.フランス
 イギリス同様、歴史、文化が保たれている国。人間性は現代的で利己的、
 自己主張が強く、感情が前面に出る要素がある。
3.ノルウェー
  古い歴史がある時点で止まっているような国。人間的にもあせらず
 ノンビリ形が感じられる。
4.デンマーク
  滞在が短く省略。

デンマークのフェリーボートの中で犬の粗相(小の方)をすぐ男性の飼い主が
モップをもって拭きに来ていた。小便の方で甲板なのに。
11日間の日程だと後半の日程は完全な休日として種々瞑想する日にして
欲しい。
外国出張は日本を外からみる又とない機会であり、考えを整理する日が
欲しい。

1.ホテル内での言葉について
 日本人観光客の多いホテルでは、日本語が話せるように出来ないものか?
2.北海油田の技術
 油田の採掘について発想の違いに驚き。
3.パリの都市計画は、今日においてもすばらしい計画である。

1.欲張りすぎの旅行です。
 自由時間は最後の2日間だけ。下町で買物するのもりっぱな視察だと思います。
2.どこに行っても韓国人が多い。
 またマナーの悪さも目立ちました。昔の日本人もそうだったんでしょう。
3.夕食の長さが気になりました。
 夕食およそ2時間。夜中の11時頃までかかる時もありました。スーツ
 ケースへの 小物の出し入れの時間を考えると毎日寝るのは12時過ぎに
 なります。

1.グレートベルトリンク視察に於いて特に感動したのはスプロー島より
 人工島間に架かる9径間連続桁の橋梁群できれいであった。
2.工事施工は常に自然保護を考えて行われていること。日本では
 どうでしょうか。
3.少なくとも帰りの飛行機はエコノミークラス以上の座席が必要と思う。
 狭くてゆっくり眠れない。

1.各レクチャー時に、講話をしていただいた方々の、技術者本来のあるべき
  姿が強く印象に残った。
2.自然の中に、ごく自然な形で、道路等の大規模な構造物に構築していく
 ことの素晴らしさ。
3.長い歴史の上に、町を含めた全ての物が成り立っており、その歴史を知ら
 なすぎる自分がくやまれる。

1.大変入念に企画された実りの多い研修でした。対象箇所の選定、
  説明先への依頼、旅行業者の手配、担当者の心配り、トラブル
  (ハプニング)への対処等全ての点で満足できるものでした。
2.相手先説明者、ハンバー橋のエバンス氏、北海油田のローゼンタール氏
  などからは、技術者個人としてのカバー範囲の広さと内容の深さ、
  技術者としての真摯な態度に敬服させられた。
3.Big Projectに関しては、一般市民の世論の盛り上がりと、制度的な面
  での裏付けをきちんと行うべきことの必要性を感じた。特に対照的な
  ハンバー橋とグレートベルト、オーレンス計画に明暗を見たように思う。
4.今後の企画について、移動距離をもう少し短くするか時間的にもう少し
  ゆとりのある設定にしたほうが良さそうです。

      ◇     ◇     ◇  

 フェリーの中の犬のトイレ。ミニ電信柱も見える。

少し説明すると、グレートベルト・リンクの見学で
フェリーに乗った。そのフェリーには犬のトイレがあった。

一種の砂場である。ところが犬がそこまでいかないうちに階段で粗相をした
らしい。飼い主が後始末をしていたのを見た人が、それを感心して報告して
いたわけだ。

ヨーロッパでは交通機関に犬を乗せてもよいようだ。ただし料金がかかる。

イギリスのハンバー橋は世界一長い橋であるが、建設費を国から借金して
それがまだ返済できず、利用料金をとっても赤字が増加する一方である
ということだった。

なにしろ、政府からの借入金の利子が毎年どんどん増える。
まるでサラ金ローン地獄。イギリス政府は日本のサラ金業者からノウハウを
学んだのではないかと、ジョークも出ました。

我々が見学した時説明されたのは、国の方で借金の帳消しをするから、
その前提条件として、地元で可能な限りを返済するようにする
という法律が通ったということだった。

デンマークのグレートベルトリンク、オーレンスリンク等は事前に
よく調査し、設計案も技術的なものや経済的なものだけでなく、環境問題
にも対応して、各方面からの合意を得てプロジェクトを実施しているから、
これからは、こういうデンマークのやり方が世界の手本になるであろう。

デンマークは島国だが、バルト海やボスニア湾やフィンランド湾など
の海の出口にもなっているから
海洋汚染にも気をつかっている。なにしろ自分の国だけでなく、
北欧、東欧、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)
それにペテルスブルクをひかえたロシアにも影響が及んでいる。
これから、日本も環境対策に力を入れているデンマークに学ぶことは
多いだろう。

同様に国際河川ライン川やドナウ川の環境問題に力をそそいでいる
ドイツにも学ぶことは多い。
環境問題は一つの国の問題ではなく、広い地域で考えないといけないから。

   

ここをクリックすると ヨーロッパ旅行記の始めのページに戻る。