飛行機を使わなかったら、
自動車、列車、フェリーを組み合わせて、
デンマークからヨーロッパ本土に行くには
必ずドイツを通ります。
また同様に飛行機を使わなかったら、
スカンジナヴィアのノルウェー、スウェーデン
からヨーロッパ本土に行くにはデンマークを通ります。
したがって、パリやローマやチューリッヒなどのヨーロッパの町から
北欧に行くには、
ドイツを通過し、デンマークを通過し、スウェーデンに着きます。
またノルウェーに行くには、スウェーデンの一部を通過するわけです。
〔ドイツ →デンマーク →スウェーデン →ノルウェー〕
フィンランドはスウェーデンからも行かれますが、ロシアの
ペテルスブルクからも行かれます。
こういうわけで、ドイツは南から北への途中の道にあたりますので、
商業や流通には地の利があることになります。
そのため、交通を整備したほうが自国の経済発展にも有利なわけです。
(ドイツは南北ヨーロッパだけでなく、東西ヨーロッパの通路
でもあります)
同じことは、デンマークにも言えるわけです。
いわば北欧とヨーロッパ本土を結ぶ「橋」に相当するわけで、
交通を整備すればするほど、通過する交通量も増えるし
物流輸送も活発になります。
北欧の発展のためにも、デンマークに活躍してほしいところです。
国や地域の経済発展のため、橋やトンネルなどの道路鉄道建設が
重要であり、我々の学科の送り出す卒業生は、そういう建設工事を
通じて地域の発展に尽くしているといえるでしょう。
デンマークは島が多く、どこの町からでも51km行けば海に達する
といいます。
盛岡から宮古や秋田へ行くのに100kmあるいは、もっと遠い
ことを考えると、デンマークの特殊事情がご理解いただけると
思います。
昨日、ドイツの大学教授から手紙が届いて、
この説明を聞いたフェーマーンベルト・リンクの橋の比較設計を
請け負ったのは、
南ドイツのシュツットガルトのレオンハルト・アンドラーという
世界的設計事務所であることを知りました。
この会社はPC(プレストレスト・コンクリート)構造物のパテントを
たくさん持っていますので、日本からも技術者が研修に行っています。
卒業生もドイツに技術研修に行くので、ドイツ語を学んでおくのは大事なことです。
生コンクリート(生コン)を型枠にいれることを
コンクリートを打つといいますが、
橋桁をコンクリートで作るとき、生コンを固まるまで支える型枠支保工
のことを、ワーゲンといいます。
ワーゲンのことを台車と訳しますが、フォルクスワーゲンのワーゲンと同じです。
フォルクスワーゲンとはヒットラーが誰でも自動車に乗れるよう
国民車を作ったとき以来の、カブトムシ形の車で、日本でも
このメーカーの車はあちこちで見かけます。
時々、コンクリート工事ではドイツ語の専門用語が出てきます。
ここをクリックすると ヨーロッパ旅行記の始めのページに戻る。