25回目から30回目まで
コペンハーゲン、スカンジナヴィア・リンク見学、パリ
>ホテルには3時前に到着した。
>会場はスウェーデンの間ということを聞いて
>みんなで2階に駆けつけた。
>15:00ー17:00の予定が
>15:30ー16:30になってしまったけど
>興味深い講演を聞くことができた。
>フェーマーンベルト・リンク
>すでに書いたように、デンマークのロラン島とドイツのフェーマーン島
>の間のフェーマーンベルト海峡を道路と鉄道で連絡する計画。
>これは全くの計画段階で、9つの案を比較検討している
>ということだった。
フェーマーン海峡で運行されているフェリーは、
デンマーク・ドイツ両国間の旅客と貨物の90%を輸送している。
>デンマークは小国なので、経済発展するために
>ドイツの工業に期待している。
>フェーマーンベルト・リンクが実現すると
>ドイツとの間に便利な交通手段が確保される。
>そうなると隣のドイツの大企業がデンマークに工場を作って
>デンマークの経済が活性されるに違いない。
>本当にドイツの力は北欧に期待されている。
デンマークの 鉄道路線図が見られます。
イメージをつかむため
やや古いのですが 1989年12月に買った
ドイツの鉄道時刻表(Kursbuch 1989/90)から紹介します。
これは大きな本で、日本のJRの大きな時刻表の2倍くらい厚さが
あります。
国際列車 EC33 ドイツ→スカンジナヴィア
Hamburg-Puttgarden-Daenmark-Norwegen or Schweden
Hamburg-Altona 8:07
Luebeck Hbf 9:12
Puttgarden 10:10 フェーマーン(Fehmarn)島 ここまではドイツ
Rodby F 11:30 ローラン(Lolland)島 デンマーク国鉄の地図がある。
Nykobing F 11:53 ファルスター(Falster)島
Naestved 12:34 シェラン(Sjaelland)島
Hoje Taastrup 13:15
Kobenhavn H 13:30
ハンブルクからコペンハーゲンまで5時間半で行かれる。
この間にドイツのフェーマーン島からデンマークのローラン島へ
移動する時は、汽車に乗ったままフェリーで運ばれる。
ドイツからノルウェーやスウェーデンまで行くには
国際列車 EC31
Hamburg-Puttgarden-Daenmark-Norwegen or Schweden
Hamburg Hbf 15:23
Luebeck Hbf 16:02
Puttgarden 17:10 ドイツのフェーマーン(Fehmarn)島
Rodby F 18:20 デンマークのローラン(Lolland)島
Nykobing F 19:15 ファルスター(Falster)島
Naestved 19:51 シェラン(Sjaelland)島
Hoje Taastrup 20:32
Kobenhavn H 20:50
ここで468列車に乗りオスロに行ける。
Kobenhavn H 21:15
Helsingor 21:50 デンマーク領
Helsingborg F 23:25 ここからスウェーデン
Halmstad C 0:48
この間に国境を通過してクルウェー領に入る。
Oslo S 7:01
あるいはコペンハーゲンで208列車に乗るとストックホルム行き。
Kobenhavn H 22:15
Helsingor 22:50 ここまでデンマーク領
Helsingborg F 0:27 ここからスウェーデン領
Hassleholm 1:25
Alvesta 2:29
Nassjo 3:18
Sodertalje S 6:51
Stockholm C 7:29
もう一つ、
ドイツからノルウェーやスウェーデンまで行く列車を
紹介します。 (しつこいので、気になる方は読み飛ばしてください)
国際列車 EC390
Hamburg-Puttgarden-Daenmark-Norwegen or Schweden
Hamburg Hbf 19:37
Luebeck Hbf 20:21
Puttgarden 21:28 ドイツのフェーマーン(Fehmarn)島
Rodby F 22:40 デンマークのローラン(Lolland)島
ここからは深夜なのでデンマーク領を通過するだけ
自動的にオスロ行は列車EC490になる。
Halmstad C 5:38 ここはまだスウェーデン領
それから国境を通過してクルウェー領に入る。
Oslo S 12:42
一方、本体のEC390列車はそのままストックホルム行き。
Alvesta 4:49
Nassjo 5:47
Sodertalje S 9:26
Stockholm C 9:53
国境を越えて走る列車は深夜にパスポート・コントロール
も大変でしょうから、朝になったら、別の国で
パスポート検査ということになるわけです。
列車のコースや通過時間で様々な組合せが考えられ、
鉄道ミステリーをヨーロッパの舞台にしたら
トリックもたくさん生まれて面白いでしょうね。
もし 23:40にコペンハーゲンから寝台車に乗ると
ハンブルクには翌朝 6:50
フランクフルトには11:34
ミュンヒェンには 13:06
に着くわけです。
また
ケルンを 11:15 に出発すると
ブリュッセルに 14:07
パリ北駅に 17:05
に着く急行列車もあります。
時間があれば、あちこちに寄りながら見物して
旅を楽しむこともできます。
函館や青森から深夜汽車に乗ると、翌朝上野に到着するように、
ローマや東欧から夜行列車でドイツに出稼列車で朝到着するので
ありましょう。
我々の旅行では、パリの予定もあるので、
そうゆっくりも移動できないから、飛行機を利用したわけです。
この後に、学科の中で北欧に何度も行っている先生と話したら、
たいてい列車の中でデンマークを通過するから、今陸の上を
走っているのか、フェリーで海の上を走っているのか気がつかない
で夜を過ごすと言われました。
まったく夜行列車なら気がつかない
うちにデンマークを通ってノルウェーに行ってしまうでしょう。
その先生はトーマスクックの時刻表を見ながら説明したいが、
今家に置いてあると言われました。
それで思いついて、研究室の棚にしまってあった
トーマスクック・ヨーロッパ鉄道時刻表(日本語版)1990
を引っぱり出して見ました。
私が上に紹介した国際列車は確かに出ています。
ノルウェー、スウェーデン、デンマークの鉄道地図も。
ドイツから北欧までの列車の乗り継ぎも、ドイツの時刻表では
まとめて表示してありますが、
トーマスクックの時刻表では、あちこちの頁をつきあわせて
調べることになります。
それはしかたのないこと。
でも、イギリスの情報収集の能力はすごい。
ヨーロッパ大陸から離れた島なのに、イギリス人はヨーロッパを
旅行した。
マッターホルンに最初に登頂したウィンパーもイギリス人。
オリエント急行殺人事件を書いたアガサ・クリスティもイギリス人。
トーマスクックはイギリス人がヨーロッパ旅行をするために
便利な時刻表を作ったのであろう。
これは便利。
他のヨーロッパ人は、そういうことをしない ?
ヨーロッパの交通情報のまとめ役イギリスは、
郵便制度を初めて作った国でもあります。
イギリスの切手には国名が入っていません。
なぜなら、近代の郵便制度を初めて実施した国だから
というわけです。
古くから、イタリアやドイツなどでは聖職者、王侯貴族、商人の
ために手紙を運ぶことは行われていたし、各国に分散していたユダヤ人
たちが互いに手紙で情報交換をしていたが、
誰でも切手を貼れば手紙を送られる制度を考えたのは、
イギリス人が最初なのです。
いまインターネットの世界で、国名を書かないのはアメリカ。
インターネットを創設したのはアメリカだということでしょう。
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