ヨーロッパ旅行記(3)

19回目から24回目まで
 ロンドン、アムステルダム、スタバンゲル、ムーミン・トロル、コペンハーゲン
     

ヨーロッパ旅行記 その19

10月13日 日曜日  ロンドンからスタバンゲルヘ

ロンドンからノルウェーのスタバンゲルに直接行く飛行機はないので
オランダのアムステルダムで乗り換え。

そこでガイドのマクドナルドさんに
出国手続きを説明された。

アムステルダム経由のスタバンゲル行きを
英語で簡単に言うなら
Stabanger via Amsterdam
 アムステルダムというよりはアムステダムというほうが英語的
に聞こえるでしょう。

ところがロンドンのヒースロー空港ではIRAの爆弾テロ騒ぎで、
非常に荷物検査が厳しい。

英語で自分の荷物かどうか係官に質問される。
 (Is this you baggage ?)

 質問は全部で5つあって、この他に
自分で荷造りしたか、荷造りしてから何か入れられなかったか、
誰かに何かもらわなかったか、電気製品を修理に出さなかったか
等聞かれるとのこと。

電気カミソリなどの修理を頼んだとき、爆弾を仕掛けられる
こともあるそうだ。

質問には YES, YES, NO, NO, NO の順に答えたらいい
と教えられたが、質問の順番を変えられたら
丸暗記ではダメになってしまう。

 英会話も必要。

 英会話のできない人はロンドンに行けない。
 行っても飛行場で足止めをくう。

しかし、団体便だから添乗員が代表して答えたらいいかもしれない。
飛行場で、添乗員が英国の係官と交渉の末、
やはり荷物検査の質問はするということになった。

 しかし、突然別室から若い日本女性職員が現われて、
ニッコリ笑いながら日本語で、5つの質問をするではないか。

われわれも大きな声ではっきり大丈夫と返事をしたら、
はい終わりと、この検査は終わってしまった。

もしかすると、この女性係官は毎日飛ぶロンドン成田・ロンドン大阪
の便のオバサン団体ツアーのために活躍しているかもしれない。

ロンドンの空港の免税店で、日本のオバサンたちが日本人女性通訳を
従えて免税品を沢山買い込み、免税手続きをとっている姿を何度も
目にしたものだから。

 日本人オバサンはロンドン飛行場の免税店の売上1/3くらい貢献している?
  あとはアラブの金持ち?

自分の乗る飛行機に爆発するような物を持ち込む
はずがないのだけど、
ヨーロッパの伝統習慣として、明確に宣言することが必要なので
あろう。

また、乗客が不注意で誰かから危険物を預かったことがないことを
チェックする意味もあろう。

ふと今思いだしたのは
ドイツに住んでいた時、フランス旅行をして、
フランスから帰るときドイツ行きの国際列車に乗ってホッとして、
カバン1つをフランスの駅のホームに忘れてきたこと。

ドイツに帰ってから紛失届を出したら、数日後にフランスから届けられた。
その荷物を受け取りに行ったとき、
ドイツの係官から、あなたの荷物ですね
と質問されたことだった。

あたりまえではないかと思ったが、ああ、これは確認の返事を
聞きたいのだなと思って、そうだと答えたことがある。

いちおう外国からの持ち込み荷物になるから、
たとえ自分のものでも、はっきり確認する宣言が必要なのであろう。

東南アジア旅行で、仲良くなった人からプレゼントをもらって、
それが禁制品だったりして検査にひっかかって留置所に送られた
人もいるようだから、飛行機の中や海外旅行では注意が肝心。

昔、西ドイツから東ドイツを通過して西ベルリンに入るとき、
国境でパスポート検査の他に、バスに警察犬が乗り込んで
特に後ろのトランクの荷物検査が厳重だった。

税関では犬は今も大活躍。

こうして、イギリスの飛行機でまずアムステルダムヘ。

飛行機の中に乗り込んで、新聞を見ようとして驚いた。
一番前の操縦席のドアの壁に新聞が積まれてセルフサービスでとっていくわけだが、
英語の新聞に混じって、日本語の新聞があるではないか。

「朝日新聞 国際衛星版 ASAHI SHINBUN INTERNATIONAL」
ロンドンで発行している。 1.7ポンド(約300円余り)

本当にイギリスは情報の中心地。
007ではないが、今もヨーロッパの情報がすべて効率良く
ロンドンに集まるという。

あとで、ものの本を読んだら
日本の新聞を衛星通信で(一種のインターネット)
ロンドンに送って、それを出力して販売しているようだ。

だから内容は日本のことばかり、ロンドンのことを報道するためではない。
読売新聞も売られているそうだ。朝日新聞より安いとか。

飛行機の中は快適、イギリスの飛行機のスチュワーデスの体格のよいこと。

飛行機の中で機内食の用意をするのに重い荷物を運ばなければ
ならないから、体力も必要なのではないかと誰かが説明した。  納得。



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BA 434(11:15-13:20)

アムステルダムに着いて、ここは通過だから
ノルウェー行きの飛行機の搭乗ゲートを探して数分歩く。



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なかなか広いアムステルダム空港。

まだ搭乗まで時間はある。待合い室で我々の荷物がノルウェー
のスタバンゲル行きの飛行機に積み込みされるのを見ていた。

全部積み込まれたと誰かが言ったが、これが問題だったのは
後からわかったこと。

KL 179(14:21-15:55)

アムステルダムからスタバンゲルまでの飛行機の機内食。

飛行機は北海上空を飛び予定どおりスタバンゲル到着。

途中の陸地で、キラッと光るものが見える。
どうやら風車らしい。
オランダの他にデンマークも風車が多い。

(オランダ、デンマークを越えてノルウェーに入った)

北欧におけるスタバンゲルの位置を示す地図が見られます。

ノルウェー第4番目の都市で、国際空港であるといっても
空港の建物は花巻空港より小さい感じがした。

荷物受け取りまで少々時間があるので
両替をしようかと思って、インフォメーションの窓口で
change, wechseln と叫ぶ。

そうすると向かいを指差して、あっちへ行けという。

ボタンを押せば窓が開いて、ノルウェーのお金に両替してくれる
はずというのだが、窓口は閉まっている。

ともかく、言われたとおり呼び出しボタンを押すと、窓が開いて
私が1万円を出すと、しばらく待てと窓を閉めた。

数分後、引き出しを開け金庫の用意をして、窓が開けられ
無事1万円をクローネ(ノルウェー・クローネ)に替えてくれた。

 1万円=564クローネ(手数料35クローネ引いて 529クローネ受取)

私が両替に成功したのを見て、他の人も行列に並ぶ。

一般に私の体験では、どこの国でも両替は
日本の円(千円札、五千円札、壱万円札)を現地通貨に交換してくれた。

日本の円を一旦ドルに換えて、ドルをまた現地通貨に交換すると、
手数料だけたくさん取られて、手元に少なく両替される。

中間的にドルに交換する必要はない。

そうしているうちに荷物も出てきて、一人一人スーツケースを
手にすることができた。

ところが我々の調査団で一人だけ、自分のスーツケースが見つからない人がいた。
その人は何度もベルトの上を回ってくる荷物を探しても、アムステルダム
からの荷物はない。

たぶん アムステルダムから、この飛行機に積まれなかったのだろう。
こういうことは、よく聞くことだ。

スタバンゲルに1晩しか泊まらないから、
荷物が見つかっても次の移動地に無事運ばれてくるだろうか等
色々心配したが、
ともかく迎えのバスも来て待っているから、
届かない荷物の情報だけ空港の係官に知らせてホテルの電話番号
も知らせて、我々はホテルへと向かった。

ここでも現地ガイドはいて、ここに結婚して暮らしている日本人女性。

たった1晩のノルウェー滞在でも
できるだけ時間を見つけて市内を見たいと言ったら、
この町はわずか30分で回れるとのこと。

ホテルに着いて荷物をほどいて、5時になったら1時間くらい
町を歩いてみた。北緯59度の町は、もう薄暗い。

ホテルの下は坂道になって、そこを下ると郵便局があって、
道路を渡るとすぐ町の広場になっている。

ドイツの町と同じく、広場には教会がある。
独特の形をした教会で暗いから写真は撮れなかったが、
回りを一周してきた。

ドイツの数百年かかって建てられた石の教会を見てきた私は、
このスタバンゲルの教会は、建物は石造りであったが、
肝心の尖った塔がトタン屋根であったのが、質素というか素朴な印象で
ひなびた印象を受けた。

もっとも内部を見学したらどうであったか。
時間がなく内部を見られなかったのは残念。

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帰ろうとすると広場のところに横断の地下道があって、
地下道の中にキオスクがあるのが目についた。

その売店のおばさんに、早速絵はがきと日本までの航空便の切手
を注文したら売ってくれた。

ノルウェーの言葉はどうもわからないが、
私のドイツ語は通じるようだった。

そばに郵便ポストもあった。
郵便ポストにはドイツと同じようにラッパのマークが書かれてある。

ただし、郵便ポストの色は赤。ドイツでは黄色。

郵便ポストの赤いのは イギリス、オランダ、ノルウェー(多分デンマークも)

オランダの郵便ポスト。これは ハウステンボスで写したものです。

この分では明日の朝、暇を見つけて今夜見られなかった
旧市街の商店街を散歩してみよう。

ホテルに帰ったら、まもなく夕食。

このホテルはSASのホテルで大きなホテルだった。
トナカイの肉料理が出され、給仕の娘さんも親切なサービスで
一行は和やかな気持で楽しいノルウェーの夜を過ごした。

トナカイの肉の印象は柔らかくレバーのような歯ごたえで
肉の味も淡泊で変わった味というだけだった。

ビールは地元のビールで
TOU ビール
PILSNER 1855 4.5%
飲みやすかった。

   

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