ヨーロッパ旅行記(1)

1回目から10回目まで
 ロンドン、ドンカスター、ハンバー橋

ヨーロッパ旅行記 その1 はじめに

私宮本裕の平成8(1996)年10月10日から20日までの
ヨーロッパ旅行の報告記事を連載します。
これはすでにネットワークニュース iwate-u.miscに連載したものです。

まず、この旅行の目的について紹介します。
以下の文章は、参加者募集のパンフレットからの引用です。

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平成8年度土木学会東北支部海外調査団「ヨーロッパ長大橋梁調査団」
の公募・派遣を次のような内容で実施することと致しましたので、
より多くの会員ならびに各職場の方々および友人の幅広いご参加を
希望いたします。

近年、わが国の経済および社会の発展に伴い、広域的な地域の活性化
を図るため、津軽海峡道路、東京湾口道路、伊勢湾口道路、紀淡連絡
道路、関門海峡道路、豊予海峡道路、島原・天草・長島架橋等、全国
各地で海峡部を横断する道路プロジェクトが構想されています。

これらの中には、現在建設中の明石海峡大橋などの既往の実績を上回
る規模の構造物を必要とするものもあり、構想を実現するためには数
多くの技術課題を解決しなければなりません。

特に、当支部に関連のある津軽海峡道路の構想は、海上距離19km、
最大水深140〜270mと、技術的にもっとも困難な条件下にあり、
採算性などのプロジェクト実施上の課題と合わせて、解決すべき多く
の技術的課題を抱えております。

そこで当支部では、海外における関連技術およびプロジェクト実施に
関わる実情を把握することが重要と考え、このたび本調査団を派遣
することといたしました。

主な調査先は以下のとおりです。

1.スカンジナビア・リンク


スカンジナヴィア・リンク
画像をクリックすると大きくなります。
(1)グレートベルト・リンク
   デンマークのフュン島と首都コペンハーゲンのあるシェラン島の
   間の約18kmのグレートベルト海峡を、道路(4車線)と
   鉄道(複線)で連絡するプロジェクト。海峡の中央にある
   スプロー島より西側のウェスト橋(道路鉄道併用橋:PC桁橋)
   と、東側のイースト橋(道路橋:吊橋部の中央支間長1,624
   m)、イーストトンネル(鉄道トンネル)から成る。鉄道は
   1996年に、道路は1998年にそれぞれ完成の予定。
(2)オーレンス・リンク
   デンマークのシェラン島とスウェーデンの間の約16kmの
   オーレンス海峡を道路(4車線)と鉄道(複線)で連絡する
   計画。1994年に事業開始、2000年に完成の予定。
(3)フェーマーンベルト・リンク
   デンマークのロラン島とドイツのフェーマーン島の間の
   約19kmのフェーマーンベルト海峡を道路(4車線)と
   鉄道(単線または複線)で連絡する計画。1996年には
   事業化の見通しを得る予定。

2.重力式コンクリートプラットフォーム:Troll
   ノルウェーのスタバンゲルで建設され、ベルゲンの北西
   80km、水深303mの所に設置された、天然ガス採取
   のための全高370mの施設。1995年完成。

3.ハンバー橋
   イギリス中東部のハンバー川に建設された中央支間長
   1,410mの4車線道路の吊橋。1973年着工。
   1980年完成。

4.ユーロトンネル
   ドーバー海峡(約50km)に建設された複数の鉄道
   トンネル。1987年着工。1994年開通。自動車は
   シャトルにより輸送。

5.ロンドンのテームズ川橋梁群

6.パリのセーヌ川橋梁群
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宮本裕はこの調査団の団長としてヨーロッパに行って来ました。

ここで調査団の報告をするわけですが、この旅行を通じて
発見したこと、考えたことなど色々書いてみたいと思います。
したがってヨーロッパ旅行記としてみたわけです。

専門的なこともいきがかり上、書くかもしれませんが
言いたいことは、外国で日本を考える、あるいは日本人の目で、
日本人の考え方で、外国を体験したことを報告したいわけです。

我々の成田から乗った日航機。

   

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