Master Thesis 2002.3


  • 鈴木 洋司:複合非線形解析による送電用鉄塔の最大耐力算定に関する研究 SUZUKI Yoji: Study of Maximum Proof Strength Estimation of Transmission Steel Tower by Combined Nonlinear Analysis 送電用鉄塔の一部である簡単なモデルと実大鉄塔において、3次元モデルの静的複合非線形解析を行い、 鉄塔の最大耐力や崩壊までの挙動を求め、2次元モデルの解析結果と比較検討することにより、 2次元モデルにおける解析の適用限界を明らかにした。 @2次元モデルにおける弾性限界荷重と3次元モデルにおける最大荷重は近い値となり、そのときの節点変位もほぼ等しい数値が得られた。 A本研究で取り上げた実大鉄塔モデルについては、2次元モデルおける弾性限界荷重を最大耐力とみなしてもよいことがわかった。 B弾性限界荷重後あるいは最大荷重後の構造物の荷重変形挙動については、3次元モデルで解析すべきである。
  • 堀合 聡:境界帯板法による中厚板構造物の応力解析 HORIAI Akira: Stress Analysis of Plate Structure by Boundary Strip Method 有限帯板法は帯板要素の長手方向端部境界条件を満足する級数解を変位関数として採用し、 残った方向には有限要素法の離散化手法を適用するので半解析的有限要素法と呼ばれている。 本論文であつかう境界帯板法においては、変位関数として一方向の境界条件を満足する級数解を用い て残りの方向に対して境界積分方程式法に基づく定式化を行うので分割要素が少なくなる。 この境界帯板法により中厚板構造物の解析を行い、箱形はりなどの面内面外作用が共存する 立体構造物の応力解析において実用上十分な精度の得られることを確認した。 本手法は有限帯板法にくらべてより少ない要素数ですむから計算時間を大幅に短縮することが でき有利な解法であることが確かめられた。