博士課程の報告資料
魏 華
「鉄筋コンクリート充填鋼管構造の力学特性に関する研究」
土木工学や建築工学において鋼管構造はしばしば使われる構造である。この場合、
鋼管は座屈のおそれがあるため、内部にコンクリートを充填して用いると鋼と
コンクリートの合成効果が期待され、鋼管のみの構造にくらべて格段に応力や
変形に対する性能が上がるものである。
この研究では鋼管内部に無筋コンクリートを入れたコンクリート充填構造
（Concrete Filled Steel Tube,略してＣＦＴ）および内部が鉄筋コンクリート
である鉄筋コンクリート充填構造（Reinforced Concrete Filled Steel Tube、
略してＲＣＦＴ）についてまとめている。
第１章では研究の背景と目的を述べている。
第２章では円形断面ＲＣＦＴの圧縮、純曲げ及び曲げせん断特性に関する実験
結果について述べている。
第３章では角形断面ＲＣＦＴの圧縮、純曲げ及び曲げせん断特性に関する実験
結果について述べている。
第４章ではＲＣＦＴの耐力評価式について、柱の圧縮耐力評価式と梁の曲げ耐力
評価式をそれぞれ提案して、それらを実験値、建築指針式などと比較検討して、
本論文の提案式の妥当性について述べている。
第５章では本論文の結論をまとめている。
本論文は鉄筋コンクリート充填鋼管構造の設計をするための、終局限界状態の
靭性の増大を明らかにし、軸圧縮耐力や曲げ耐力の新しい評価式を提案するなど、
貴重な資料を与えた。
- 魏華・岩崎正二・長谷川明・塩井幸武・宮本裕：鉄筋コンクリート充填円形鋼管の
力学特性に関する実験的研究、日本鋼構造協会鋼構造論文集、第10巻(2002年11月)
- 魏 華・岩崎正二・長谷川明・塩井幸武・宮本 裕：鉄筋コンクリート充填
円形鋼管の耐力評価式に関する研究、土木学会編構造工学論文集 Vol.49A(2003年3月)
- 魏華・岩崎正二・長谷川明・塩井幸武・宮本裕：鉄筋コンクリート充填角形鋼管の
力学特性に関する実験的研究、日本鋼構造協会鋼構造論文集、第11巻(2003年11月)
国際会議
- Wei Hua，Hai-jun Wang，Akira Hasegawa，Y. Shioi:
Study on Strength and Deformation of Twin-Column RCFT Pier,
the Second International Conference on Advances in Structural Engineering and Mechanics (ASEM'02)，Pusan，Korea,
2002.8
- Hai-jun Wang，H. Ishibashi，Wei Hua，Akira Hasegawa，Y. Shioi:
Experimental Study on Twin-Column RCFT pier,
the Second International Conference on Advances in Structural Engineering and Mechanics (ASEM'02)，Pusan，Korea,
2002.8
- Wei Hua，Hai-jun Wang，Akira Hasegawa，Shoji Iwasaki，Yutaka Miyamoto，Yukitake Shioi:
Study on Effect of Different Cross Section upon Mechanical Characteristics of Reinforced Concrete Filled Steel Tubular,
the Third International Conference on Advances in Structural Engineering and Mechanics (ASEM'04)，
Seoul，Korea, pp.1808-1815, 2004.9.2-4
- Hai-jun Wang，Akira Hasegawa，Wei Hua，Yukitake Shioi，Yutaka Miyamoto:
Experimental Study on Mechanical Performances of Reinforced Concrete Filled Square Steel Tubular Structures,
the Third International Conference on Advances in Structural Engineering and Mechanics (ASEM'04)，
Seoul，Korea, pp.514-522, 2004.9.2-4
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