10.3 FORTRANプログラム例 10.3.1 行とカラム プログラムは通常コーディング用紙に記述したものを、所定のメディアに移し変えた上でコンパイル(compile)して実行する。 いま、OS(Operating System)がWindows であれば、メモ帳などのスクリーンエディタやワープロソフトなどを用いて FORTRANプログラムをテキストファイルとして作成し、拡張子をFORTRANソフトのデフォルト(default 規定値)、.forや.fで保存する。 コンピュータはプログラムがテキストファイルのままでは実行することができない。 そこで、コンパイラを介してテキストファイルを機械語に翻訳し(オブジェクトファイルに変換し)、 記述されたひとつひとつの命令をFORTRANライブラリ(オブジェクトファイル)から呼び出し繋ぎ合わせて(リンクして) 実行形式のファイルを作成することになる。この作業をコンパイル(厳密にはコンパイルとリンク)と呼ぶ。 次の例は、「行とカラム」を書き出す(出力する)プログラムで、注釈行を除くと、3行で構成されている。 C23456789012345678901234567890123456789012345678901234567890123456789012 C 1カラムのCは注釈行(Comment line)であることを表し、2〜72カラムまで C 自由に記述できる。プログラム行においては空白とする。 C2345 2〜5カラムは必要な場合に文番号を記述する。必要でなければ空白とする。 C23456 6カラムに0以外の文字があるときは、継続行となる。通常は空白とする。 C234567 プログラム文は7カラムから1行に1文(or式)を記述する。(10.2.1参照) WRITE(*,*) '行とカラム' C プログラムの終わりは、STOP文とEND行。(10.2.1参照) STOP END 10.3.2 プログラム例 次の例は、平均値・分散・標準偏差を求めるプログラムである。 C *** 平均値・分散・標準偏差 *** DIMENSION X(100) READ(*,*) N,(X(I),I=1,N) W=0.0 DO I=1,N W=W+X(I) END DO H=W/REAL(N) W=0.0 DO I=1,N W=W+(X(I)-H)*(X(I)-H) END DO S=W/REAL(N) SIGMA=SQRT(S) WRITE(*,*) '入力データ',(X(I),I=1,N) WRITE(*,*) '平均=',H,'分散=',S,'標準偏差=',SIGMA STOP END