パウロ

パウロ(ギリシア語)   サウロ(アラム語)

クリスマスを機会に、小説「聖書」使徒行伝(ウォルター・ワンゲリン)を読みました。

テモテ Timothy 神をうやまう者    パウロの言葉を筆記し、それを届ける。

ナザレのイエスが現れ
「サウロ、サウロ」とよびかけ、異邦人への使徒になるように彼を召された。
異邦人は割礼をうけなくても救われる。

プリスカとアキラ夫婦 イエスに帰依しパウロを守ろうとする。
パウロは市場監督のエラストを信者にさせた。

ペトロには割礼をうけた者たちへの福音がまかされ
パウロには割礼をうけていない者たちへの福音がまかされた。
(割礼をうけようと、うけまいとそれは問題ではない。
愛のおこないをともなう信仰だけが問題なのだ)

衣服を交換してパウロの身代わりとなったプリスカ
彼女は夫アキラによって助けられる。

最初はキリスト教信者を弾圧した厳しい人間だったパウロ(パリサイ派)。
が、目が見えなくなり、キリストの使いの男により目が見えるようになってから
キリストを信ずるようになった。
自分は異邦人への使徒となるようキリストから召されたのだ
と自覚して、殉教者としての人生を送る。
ローマで処刑されたことになっている。

パウロを迫害する者、身を捨てて彼を守ろうとする者。
その場面はいきいきと書かれている。
たぶん、作者はこの小説を書くのが生き甲斐だったのだろう。
あのペテロを主人公にしたノーベル賞小説クォ・ヴァディスを意識して書いたのだろう。
私はなんとか意志力で読んだが、普通の人はなかなか読み通せないのではないか。

異邦人 つまりユダヤ人ではない、ユダヤ教の戒律を守らない人にも
キリストを信ずるなら救われるとしたこと。それがパウロの功績。
割礼をしなくてもキリスト教徒になれる。
ということは
食べ物のタブーを守らなくてもキリスト教になれる。
 ここが現代になおも続く宗教戦争の原因になったのかもしれない。
 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教  みんなアダムとイブの子孫で、同じ神なのに。

宗教のページの始めに戻る