隠し念仏 かくしねんぶつ 真宗(浄土真宗)のようでありながら秘事的な念仏集団で、 江戸時代とくに東北地方に広く行われた。 親鸞や蓮如などに起源を求めたり、京都鍵屋の流れをくむものなどがあり、鍵屋流が最も多い。 18世紀中ごろ、鍵屋3代五兵衛のとき、水沢地方に伝えられ、 一部は仙台藩に捕らえられ、磔刑、斬首、流罪などに処せられた(なぜ)。 その教義は、念仏をともないながら真言密教的な即身成仏を説くもので、 極度の秘密性をもっていた。 また、江戸時代に一向宗(真宗)を禁制した薩摩藩や遠江の相良藩では、 ひそかに伝道が行われ、多くの犠牲をともないながら「かくれ念仏」として 信仰がうけつがれてきたものもある。 隠し念仏とかくれ念仏 どうやら別物らしい。