イスラム教の犠牲祭

イスラム教では旧約聖書は聖典としてあつかわれていますが、
ちょっとだけ違う点があります。
そこをメモしておきます。

イスラームでは 予言者イブラーピーム(アブラハム)を重視する。 その正妻はハージャル(ハガル)、跡取り息子はイスマーイール(イシュマエル、イシマエル ) としている。 しかし、旧約聖書では、正妻はサラ、後継者はイサクである。  アブラハムとハガル→イシマエル→アラブ人  アブラハムとサラ→イサク→ヤコブ→イスラエル人 ムスリムは生涯に一度はメッカ巡礼を熱望する。 そして、メッカ巡礼には必ず以下の行為をすることが義務となっている。 これはクルアーン(コーラン)に書かれている記述にもとづくものである。 メッカ郊外ミナーの地にある悪魔の石柱 3本ある石柱のうち最も大きな柱に7個小石を投げつけることが義務 (イブラーヒーム親子の伝承)  ある夜、イブラーヒームは息子イスマーイールをアッラーに供犠する夢を見る。 それをアッラーからの命令と解釈した彼は、息子にそれを伝える。 イスマーイールは「父さん、どうか神様のご命令のとおりになさってください。 アッラーの御心なら、ぼくはきっとしっかりしてみせます」と答える。 二人はミナーの谷へ向かう。途中、悪魔の石柱のある場所を通りかかったとき 悪魔が現れ、アッラーと父とに反逆するようにイスマーイールを誘う。  しかし、信仰心のあついイスマーイールは、悪魔に石を投げつけて追い払う。 それは、現在3本立っている石柱の場所で3回くりかえされた。 とうとう目的地に着いた二人は、イブラーヒームが息子をまさに屠ろうとしたとき、 親子の揺るぎない信仰心を確認したアッラーは、天使を遣わせて供犠を中止させる。 そして仔羊を彼らに贈り、イスマーイールの代わりに屠るように命じる。 (旧約聖書創世記22章では、犠牲になることを受け入れた息子はイサクです) クルアーン(コーラン)では、アラブ人の祖とされるイスマーイールがその役割を演じている。 イブラーヒーム(アブラハム)の正妻の子イサクが神の生贄になることを 命令され、悩んだ末に父と子は従おうとすると、 神が最後に二人の強い信仰心を認め、羊を代わりに生贄とさせるわけです。 この旧約聖書の話をコーランでは、イサクの異母兄弟のイスマーイールが 神の生贄になると置き換えています。 旧約聖書によれば、イスマーイールの母親は、イブラーヒームの正妻の女奴隷で、 エジプト人ということになっています。 (イブラーヒームの正妻はなかなか子供が産まれないので、 その女奴隷に子どもを生ませようと夫に話します。 女奴隷が息子を生んでから、正妻も奇跡的に高齢出産するのです) マムルーク:奴隷出身の軍人 奴隷にも財産保持や結婚の権利を認める。 可能なかぎり解放して自由人にする。 (奴隷出身の軍人は場合によっては高位高官となる) 多くは中央アジアやウクライナのトルコ系騎馬民族出身で 少年のころイスラム世界に売られてきた。 君主の忠誠が間違いなく期待できる軍人なので アッバース朝のカリフはマルムーク軍団を作った。 マドラサ:イスラム法を学ぶ施設 モスクを教室とした。特定のワクフから給料をもらって学者が教えた。 学生も別のワクフから奨学金をもらったりして勉強した。 ワクフは一種の公益基金で、NPOも活動として行えそうである。 アラブ人とユダヤ人はともにセム系の民族である。