イスラーム文化

ここでは、イスラム教に関する本を読んだので、
そのメモを書いておきます。この本は東京の日本シルクロード倶楽部で借りてきた
ものです。
昭和56年、国際文化教育交流財団主催の「石坂記念講演シリーズ」で著者は
イスラム文化に関する3回の講演をして、その講演をまとめたものです。

イスラーム文化 井筒俊彦 岩波文庫 イスラーム文化つまりイスラーム教には、大事な聖典と言われるものが2つある。 コーランとハディースである。 聖典コーラン 預言者ムハンマド(マホメット)を通じて啓示された神の言葉 ハディース 預言者ムハンマドの言行録 彼がいつどこで何を言ったか、 どんなことをしたか イスラーム:絶対帰依  ムスリム:絶対帰依者 イスラームでは聖と俗の区別はない。生活すべてがコーランのマニュアルにしたがう。 (神のものは神へ シーザーのものはシーザーへ このキリスト教原理はナンセンス) 政治と宗教は一体 法律と宗教は一体 イスラーム教徒にとって、世界的大宗教はユダヤ教、キリスト教、イスラームである。 これらは根本的には同じ宗教である。「アブラハムの宗教」 ムーサー(モーゼ) マルヤム(マリア) イーサー(イエス) イスラーム共同体(ウンマ) コーランに精通したウラマー  コーランの解釈がゆきすぎる場合、共同体からそれを追い出す指導者。学識人徳に優れた権威者 メッカ期 610年ムハンマドが啓治を受けてから苦難の10年間  終末論的 人間はたった一人で神の前に立つ。 メディナ期 622年メディナに移り住んでからの10年間  ムハンマドを神の代理人として神と人が契約する。共同体で倫理を守る。  外面への道 形式的 アラビア語の語義や文法 イスラーム法を作った正統派ウラマー イジュティハードの門の閉鎖  イジュティハード:個人が自由にコーランとハディースを解釈して、法的判断をくだすこと  9世紀中頃に、法的解決は完全についたから、法律に関する聖典解釈の自由が禁止された。  活発な論理的思考を止められ、イスラーム文化凋落の原因となる。 イランのシーア派はイジュティハードの門を閉じなかった。 アラブの世界ではイジュティハードの門は閉じたままである。 内面への道   ウラマー(共同体的宗教、律法的)に対するウラファー(宗教を霊性的、精神的内面性  において体認しようとする)  12イマーム派 イラン国教 シーア派 聖と俗を区別  現生は神の国ではない ゾロアスター教の二元論的世界   理想の国を実践するためコーランの内面解釈