バーミヤン
アフガニスタンのタリバンはバーミヤンの仏像を破壊した。
しかし、アフガニスタンの情報文化大臣たちは、この破壊命令に反対し抵抗したという。
カブール博物館の収蔵品は戦争の混乱で海外に流出している。
貴重な「ゼウス像の足」も日本に買わないかと話を持ちかけられた。
かつて、アレクサンダー大王がバクトリア(今のウズベキスタン南部からアフガニスタン
北部にまたがる)まで征服した。
大王の死後、帝国はマケドニア、エジプト、シリアの3つの王国に分かれた。
バクトリア地方はシリア王国の支配下におかれた。
バクトリアはイランのアルサケス朝ペルシア独立、インドのマウリア王朝のアフガニスタン
南部併合の影響を受けギリシア人の独立王国が生まれた。
後にフランス探検隊により、ゼウス像の足が発掘された。
ヘレニズム時代に各地にギリシア式神殿が建てられたが、礼拝像は全く知られていない。
戦争で全てが破壊されたのである。
このゼウス像の足のみが、ギリシアの礼拝像の文化財資料である。
ユネスコでは違法な文化財の持ち出しや購入を禁止しているが、
アフガニスタンの古美術品を将来(カブール博物館が再開されたら)返却することを
前提に購入して、美術館に保管する方式をとりはじめている。
このゼウス像の足は、そういうわけで既に日本に保管されているが
ユネスコも認めたものとして関係者は大事にしているそうである。
他の美術品も保護してくれるお金持ちを捜しているとか。
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なんと2001.5.21NHKで、アフガニスタンの失われていく世界遺産を
放映していた。
そして、日本に既に保管されている「ゼウス像の足」をはじめ数点のアフガニスタンの
国宝が放映されていた。
確かに現在カブールの博物館に置いておくことは困難で危険であろう。
いつの日にかアフガニスタンに返却されることになるのであろうか。
ユネスコ関係者の、この場合は緊急避難的にやむをえない処置であるから、
世界遺産を守るため(日本が買い取る件を)認めたいという発言を、応援団的発言として
アフガニスタンの国宝を保管する人々が求めたのであろうか。
発言する関係者 発言する関係者
こうして貴重な美術品を守る。かつ、飢えたアフガニスタンの人々に美術品の代金で
パンを買ってもらおう。
そして、うらには経済原理が働いている。(金で動く人がいる)そう思ってしまうのでした。
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