これは
岩手虫の会の会報(2001)に載せていただいた原稿です。
蝶のホームページ作り 岩手大学工学部 宮本 裕 miyamoto@iwate-u.ac.jp 中学生の時、趣味でかじった昆虫採集だったが、それ以来あまり熱心ではなくなった。 盛岡に来て、それまで住んでいた北海道と少し蝶の種類が違うように思えたので、 盛岡市内で少し採集してみた。まだヒメシロチョウやゴイシシジミなどが穫れた。 4号線のわきを這う毛虫を見つけたので、家に持ち帰り蛹になってから羽化させたら、 ヒオドシチョウだった。それはそのまま野外に飛ばした。 秋に鮮やかなキチョウが飛んでいるのが目について、何頭か採集した。それを九州の 白水隆先生に送ったら、そのうち日本全国に分布するキチョウのひとつとして、白水先生 の本に載せられたという手紙が届いた。白水先生が九大教授の時、ちょうど土木学会が 九大であったので、突然白水先生の研究室を訪問したことがある。学会の準備で忙しい 白水先生であったが、私の貴重な標本箱を見せてくださった。岡野先生の送ったチョウセン アカシジミの標本箱も見ることができた。大学生の時、農学部の昆虫教室を訪問したこと がある。将来の進路も考えるためでもあったが、私の蝶に対する憧れを聞いた渡辺千尚 先生は、蝶の研究テーマはない、蜂や虻の研究が残されていると教えてくれた。そして、 せっかく来たのだからと、松村松年先生の標本箱を見せてくださった。こんなわけで素人 の私は、日本でも貴重な大学の標本箱を見せていただいたことになる。 最近は忙しく、休日にも川井村方面にも行けず、市内で見かけたヤマトシジミのことを 佐竹先生に聞いたら、温暖化の影響で盛岡にも定着したことを教えていただいた。一方、 私が来てから盛岡で見かけなくなった蝶もいるくらいだから、長年盛岡に暮らしている皆 さんからすれば、蝶の分布も変わったことであろう。 今はインターネットで教材を作っているかたわら、楽しいホームページもいくつか 作っている。その中に「蝶のページ」というのがある。まだ発展途上のホームページでは あるが、これからも少しずつ作っていきたい。ここがアドレスです。 http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/miyamoto/butterfly.htm 蝶の標本は保管が大変で、美しい標本を維持しているのを見ると、その努力を感心して しまう。大雪山などでは採集の禁止されている蝶も少なくない。そんなわけで弟が山で 撮影した蝶のスライド写真を貸してくれた。それをイメージスキャナーの練習にスライド を画像にしてみた。今よりずっと前のことなので、画像作成も苦労したわりには、できば えはあまりよくない。蝶の写真のホームページはこちらである。 http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/miyamoto/butterflypic.htm 岩手虫の会の会員の平野さんをはじめ、皆様から蝶の写真をお借りすることができたら、 私のホームページにどんどん載せたいのだが。もちろん著作権は、その写真を撮影した人 にある。私はこのポームページを通じて、蝶に興味をいだいてくれる人が増えたらいいと 思う。それが自然を愛好することにつながるだろうから。