スナフキン どんなときにも冷静沈着、心やさしく、思慮ぶかい。創意工夫にみちていて、どんな難関もらくらくと切りぬける。 持ちものらしい持ちものといえば、古ぼけたリュックにハーモニカだけで、身につけているのは いつ洗濯したのかわからないような色あせた服と帽子。 ムーミン谷にいるときでも、ほかの客たちのようにムーミン屋敷には寝泊まりせず、小川のほとりの空き地に、これまた古ぼけたテントをはって野営する。 けっして徒党をくまず、冬になるとムーミン谷を去って、ひとり気ままな旅に出る。 そして歌をつくる。絵に描いたような吟遊試人である。 親友のムーミントロールにたいしても、こまやかな配慮をするが、つねに一定の距離をたもち、むやみにべたべたはしない。 ムーミントロールは手放しでスナフキンを <崇拝> し、いつもいっしょにいたいと考えているが、スナフキンはときとして自分だけの世界を友情よりも優先させる。 トゥティッキ(おしゃまさん) トゥティッキは 自分とちがう考えの 相手に 説得や説教を試みたりはしない。 他人のことを むやみに知りたいとは思わないし、 何が何でも 自分のことを理解してほしい とも 思わない。 互いが 踏み込める 領域が 限られていることを 知っており、親しくなっても 一線は 守るべきだと 信じている。 「たとえば、雪は冷たい と人は思ってる。 でも、雪で小屋をつくってみると 暖かくなる。 行きは白い と人は思ってる。 でもね、雪はときにピンク、ときにブルーになる。 どんなものよりも 柔らかくなるし、石よりも硬くなることもある」 「確かなものは なにもないのよ」 (まさに 般若心経的理解)