イスラム圏からの留学生が来たら、食べ物の問題とか習慣の違いに気をつけないと
いけません。
イスラム教徒の子どもの頭を日本の子どものように(かわいいと)撫でてはいけません。
イスラム教徒では、子どもの頭はアラーの神様が祝福する神聖なものなのです。
イスラム教徒と左手で握手をしてはいけません。必ず右手で握手をしましょう。
イスラム教徒の左手は不浄の手とされているからです。

イスラム教徒(ムスリムといいます。女性名詞はムスリマ)は宗教上の理由で
アルコールは禁止されています。
留学生をコンパに誘った場合、お酒を勧めてはいけません。
私がヨーロッパで会ったムスリムの留学生の中には、何事も体験するのが勉強だと
一緒にビールを飲んでいた若者がいましたが。

ムスリムは豚肉を食べません。なぜ、ムスリムが豚肉を食べないのか、
その理由を書いた(日本語)書類を留学生が持ってきたので、ここに紹介したいと
思います。

ムスリムが豚肉を食べないのは、豚は不浄だからです。
ヒンズー教徒が牛肉を食べないのは、牛を神聖なものと考えているからで、違う
理由です。

豚は平気でゴミを食べる雑食動物です。(中国ではゴミ処理してくれるから豚を飼う)
豚は病原菌、特に寄生虫を人体に移し蔓延させるから、豚を避けるのは
医学的にも理由があるわけです。
豚肉には寄生虫がいるから、しっかり焼けといいます。
豚にくらべると牛は寄生虫は少ないのですが、やはり牛にも寄生虫がいますから、
牛肉も安心してはいけないと獣医学の先生は教えてくれます。

あとは、雄豚が群をなして雌豚と交尾する光景がよく見られるので、
これから連想する人間の不道徳行為を戒めるために、豚を避けるようです。
真面目な聖職者は、豚肉を食べる人は(豚のように)恥の意識が鈍り、
道徳的な行いからはずれるようになると警告しています。

豚肉以外の牛肉や羊肉を食べてもよいが、それは聖職者により清められて
いないといけません。清められた食品をハラールフードといいます。
このハラールフードは、注文すれば、定期的に東京から盛岡に送られてくるようです。

なお、ムスリムが(自らの意志でなく)強制されて食べてしまったり、
自己の生命維持のために(やむなく)豚肉を食べることは罪ではないと
されているようです。
いずれにせよ、ムスリムの留学生に無理な飲食を勧めるのはやめたいものです。
(アッサラーム NO.38)

イスラム教の元になったユダヤ教では、もっと食べ物に関する戒律が厳しい。