環境ホルモン(ある学生の作文)
3年生に、学科に関係のある環境の文字がつく「環境ホルモン」についての作文を書かせました。

環境ホルモンを読んで もし言葉に正のイメージ、負のイメージがあるとしたならこの環 境ホルモンという言葉は正のイメージではないだろうか。”環境” 特に悪い印象はない。”ホルモン”体の器官を整えてくれる良いも の。ということからこの2つがくっついても悪い印象はないと思え る。したがって僕は最近、氾濫するようになったこの文字から負の イメージは抱かなかったのだが・・・・。 環境ホルモンの感想文に取り組むに当たって、講談社ブルーバッ クス 筏 義人著の「環境ホルモン」を読んだ。 この筆者は40年近く、人工臓器の開発を通して科学物質の生体 毒性を研究しつくした方であり、そういった角度からさまざまな解 説をされているのだが、ほんと読み進んでいくうちに、その恐怖に どんどん暗くなっていった。いかに僕なりのポイントを列挙すると 1:環境ホルモンは微量で作用する。 2:生殖器官への影響が特に危惧される。 3:人間の中で排除、解毒が難しい。 4:大気、食物、家庭用品等含まれているものは多岐にわたって いて(カップラーメンの容器は特にショックであった)簡単 に排除しようがない。 5:未だ正体不明の部分が多い。 といったところである。 上記から環境ホルモンはとにかく隙がない悪魔のように思えてな らない。特に5番目の正体不明が困る。「今もって未知数の部分が 多い」と筆者は多くの部分で言っている。 さて、このような状況をただ指を咥えてみていればよいのだろう か。筆者は読者に対して「大量消費型から資源循環型へ社会が移行 していることを認識しなければならない」と提言している。確かに これには同感である。でもこの言葉、環境ホルモンだけでなく今の 環境悪(温暖化、ゴミ)に共通していえることではないだろうか。 今の環境の多くの問題はその矢印がいろいろな方向をむいているよ うだが、結局は1点から出ているようである。 この環境悪の時代、大切なのは消費者が賢くなることだろう。 20世紀、安さと便利さを追求する時代は終わるのだ。そんなこと を本を読みおわったとき考えた。 でも、カップ麺にお湯を注がない、電子レンジではラップしない トロは食べない等・・・・・・大変になりそう。 しっかりした情報をこれからつかみたい。