中国で発見された鳥の祖先
【ワシントン23日共同】
尾や腕に羽根がある2種類の恐竜化石を中国遼寧省で
発掘した、と季強・中国地質博物館長らが23日ワシントンで発表した。
季館長は「烏と恐竜を結び付ける発見」と話し、鳥は恐竜から進化したことが裏付
けられたと強調した。
化石は遼寧省北票市にあるジュラ紀後期−白亜紀前期の地層で昨年、
見つかった。2種類とも1億2千万年以前の化石で、はっきりした羽根がある一方、
体つきは恐竜の特徴を残していた。
1種類は、コーディプテリクス(尾羽の意)と名付けられ、目立つ尾羽が特徴。
体長89センチと72.5センチの2体が見つかった。腕には少なくとも
14枚の風切り羽(翼の後縁に並ぶ大形の羽根)があり、翼に近い形状だった。
長さ21センチ程度で、空を飛ぶことはできなかったという。
もう1種類は、プロトア−ケオプテリクス(原始祖烏)と命名され、
体長69センチ、胸やももに柔らかい羽根があり、尾の先端には
長さ13センチの尾羽があった。こちらも空を飛べなかったらしい。
(平成10年6月24日 岩手日報夕刊を参考)