Faculty Development

Faculty Development 教育業績の評価 講演会に参加してきました。
・講師 岩手日報東京支社編集部長 東根千万億氏
・講演テーマ 大学の教育に期待すること

簡単な講演メモ

花粉症 これは政治政策公害であること。
ダム 生態系の分断 川は死んだ。
農薬 生物殺戮である。
衣食足りて礼節知る。 現代には当てはまらない。
マレーシア 発展途上国だが首相は大国にも言うべきことを言う。エコツーリズムに見習うべき。
原子力発電 放射能廃棄物の問題の先送り
ダイオキシン 未来に残す負の財産

昔からNGO、NPO支援
北上川ゴムボート川下り

これからの大学の考えること
10年先をよむ
地域特性を考える 考古学 宮沢賢治
金銭名誉を求めず
経験主義と系統主義のバランス 現代の学問は系統すぎる

私の感想
農薬は害虫も殺したが人間にも害をなした。
そこで、ひどいものは禁止されています。
農薬をすべてやめることはむずかしいでしょう。
無農薬の農業をしたら(草取りに追われ収穫は減少し)疲れるだけで自己満足という報告もあります。

米国博物館で、北東北の遮光器土器を見て感激したということだが
私もドイツの博物館で北海道のアイヌの資料を見たことがあります。
異国で自分の知っているものを見ると感激しますね。
あの遮光器土器は岩手だけでなく、青森や秋田にも産出します。

大学が地域の研究をするということで、縄文研究も目玉になるかもしれませんが
学生の就職とか考えたらどうでしょうか。教育としては考古学全般を教えないといけないし
そういう教育をしても就職がなかなか大変ではないでしょうか。
少数の大学教官が研究テーマの1つに、縄文式土器や宮沢賢治を選ぶのはよいかもしれません。

市民運動しての北上川ゴムボート川下りを計画して軌道にのせたということですが
ダムの役割を認識して活用しています。
とすれば、最初に述べたダム批判は何だったのでしょう。
ダム全体を批判したのではなく、ダムの功罪を述べようとしてデメリットを
強調しすぎたのかもしれません。
いずれにせよ、数学者なら、自分で否定しておいたものを使って自分の行為を正当化する
というやり方はできないと思います。(間違った定理を使って証明された結果は間違っている)
やはり、ダムそのものを否定したわけではないと思います。
食べ物が傷まぬように防腐剤を使うのも場合によってはやむをえないように
ものごとには程度が大切であり、何事もバランスが大事だということではないか。
私はそう理解して聞きました。

どちらかということ、このような哲学的理念的な話は、科学談話会のような文化講演会
向きで、FD講演会にはなじまないのではないかというのが私の印象でした。
大学の存亡が問われているとき、建設的なアイデアを求めているのですから。
そう思いませんか。