トルストイ: 人にはどれほどの土地が必要か

.....遠くのバシキール人のところに行けば、非常に安く広い土地が
買えるという話を商人から聞く。
そこで、みやげ物を持参してバシキール人たちのところへ行った。
彼のみやげに喜んだバシキール人は、ほしいだけ土地を売ってやるという。

バシキール人の国 バシキール人は1236年にモンゴル軍のバトゥによって征服され、 キプチャク・ハーン国の支配下に入った。 1502年キプチャク・ハーン国の解体後、カザン・ハーン国、ノガイ・ハーン国、 シビル・ハーン国に、それぞれ支配された。 1557年にロシアのイワン雷帝により、バシキール人の一部がロシアの支配下に入り、 17世紀初頭までに全土がロシアの支配下におかれた。 旧ソ連邦ロシア共和国内においてバシキール自治ソビエト社会主義共和国があったが、 1992年2月にバシコルトスタン共和国と変わり、ロシア連邦に加わっている。 1919年に自治共和国として成立した。面積14万3600km2、人口400万8000(1992)。 首都ウファ。 ボルガ川とウラル山脈の間に位置し、西にタタールスタン共和国、ウドムルト共和国と、 東にはチェリャビンスク州、南はオレンブルグ州に接している。 森林が国土の40%以上を占める。 石油・天然ガスを産出し、ボルガ・ウラル油田の一部を構成する。 ほかに褐炭、鉄、金などを産出する。 工業面では石油関連工業が圧倒的な比重を占め、 ほかに金属加工・機械製作などの工業が発達している。 また、国土の約半分が農地となっており、小麦を主とする穀作と 乳牛・肉牛の飼育を中心とする牧畜が盛んである。 バシキール自治ソビエト社会主義共和国からの民族構成では 4割を超すロシア人、4分の1を占めるタタール人に次いで バシキール人は21.8%(1989)で第3位を占めている。 バシキール人は人種、宗教、言語からタタール人にきわめて近く、 トルコ系のバシキール語を話し、宗教はイスラムのスンニー派に属する。