薬害エイズ事件をめぐる動き

昭和
58(1983)年2月1日 非加熱製剤の大量輸入始まる
  6月13日 厚生省エイズ研究班設置(班長、安部英被告)
  6月29日 ストックホルムで世界血友病連盟の会議が開かれ非
        加熱製剤の継続使用を決議
  7月5日 帝京大の血友病患者が死亡(帝京大症例)
  7月18日 エイズ研究班会議で、帝京大症例のエイズ認定を見
        送る
59(1984)年2月   トラベノール社が加熱製剤(第八因子)の治験開始
  3月29日 エイズ研究班が「非加熱製剤の継続使用」を決め、
        解散
  4月   米国のギャロ博士、エイズの抗体検査法開発
  7月   松村明仁被告が厚生省生物製剤課長に就任
  8月   安部被告がギャロ博士に帝京大の血友病患者の血液
       送る
  9月6日 ギャロ博士から帝京大の既友病患者の48人中23人が
       HIV抗体陽性(帝京大症例含む)と安部被告に回答
  11月22日 京大ウイルス研での厚生省輸「飢後感染症研究班会議
        で栗村敬・鳥取大教授(当時)が、自分で開発した
        抗LAV抗体検査法で血友病患者のエイズ陽性を報
        告。厚生省職員も出席
  12月   栗村教授が安部被告から、帝京大症例の血液を受け
       取る
  12月21日 栗村教授が帝京大患者の抗LAV抗体検査を行い、
               安部被告に結果を送る
60(1985)年1月31日 エイズ診断基準小委員会が厚生省内で開かれ、栗村
        教授が報告。松村被告も出席
  3月21日 帝京大症例がエイズであったことを朝日新聞が報道
  3月22日 エイズ調査検討委員会(塩川委員長)が男性同性愛
        者(順天堂大症例)を「国内エイズ第1号」に認定
  5―6月 安部被告を遺族が殺人罪で告訴した血友病患者(A
       さん)が帝京大で非加熱製剤を投与される
  5月30日 厚生省が帝京大症例を含む血友病患者をエイズと認
        定
  7月1日 厚生省が製薬5社の加熱製剤を一括承認
  7月22日 AさんがHlV抗体陽性(感染)と判朋
61(1986)年4月1― 遺族が「ミドリ十字」の松下廉蔵・元社長を告訴し
    3日 た肝臓病の男性患者(Bさん)が大阪府内の総合病
       院で非加熱製剤を投与され、HIVに感染
平成
元(1989)年5月8日 大阪HlV訴訟原告が国と製薬会社を提訴
  10月27日 東京HIV訴訟原告が国と製薬会社を提訴
3(1991)年末    Aさんがエイズを発症して死亡
7(1995)年12月   Bさんがエイズを発病して死亡
8(1996)年3月29日 大阪、東京HIV訴訟で和解成立
  8月29日 東京地検がAさんの死亡で安部被告を業務上過失致
        死容疑で逮捕
  9月19日 大阪地検がBさんの死亡に関し、業務上過失致死容
        疑で「ミドリ十字」の元社長・松下廉蔵被告ら3人
        を逮捕
  10月4日 東京地検がAさん、Bさん両名の死亡に関し、厚生
        省元生物製剤課長の松村明仁被告を業務上過失致死
        容疑で逮捕
9(1997)年3月10日 東京地裁で安部被告初公判。無罪主張
  3月12日 東京地裁で松村被告初公判。無罪主張
    24日 大阪地裁で松下被告初公判。起訴事実認める
12(2000)年2月24日 大阪地裁で松下被告らに最長で禁固2年の実刑判決

        2000年7月27日産経新聞を参考