韓国料理

韓国の食
黄慧性・石毛直道 平凡社

焼き肉は好きですか?(鄭大聲)と一緒に読むと補完しあって良い。
こちらの本は無形文化財38号(祖先王朝宮中飲食技能保有者)の著者が
国立民族博物館石毛教授に招聘され、日本での研究交流の際の
対談を本にしたもの。
黄慧性先生は、京都女子高等専門学校(京都女子大学)を卒業してから
淑明女子大学助教授、明知大学教授をへて、成均館大学教授(1988当時)

コチュジャン
トウガラシみそ  コチュジャンは豆だけを煮て麹を作る方法ではなく、
豆もつぶして、一方では粳(うるち)のお米を水に浸して粉にして蒸かす。
粉を蒸した「しとぎ餅」ができるがあまり湿り気はない。
つぶした豆を外につけて味噌玉のようにして、それを一つずつ藁を十文字にかけてつるす。
黄色いカビがついてから乾かして粉にする。
コチュジャンの上等なのは、糯米(もちごめ)を粉にして団子にして茹で上げ
かきまわして、さきほどのカビのついたものを乾燥させて砕いて作った麹の粉を入れて
それに塩とトウガラシを混ぜて作る。

キムチ
ムルキムチ 水キムチ
トンチミ(冬漬)冬漬のムルキムチをトンチミという。
トンチミの冷たいスープは乳酸発酵しているから爽やかな味がする。
トンチミは冷麺のスープに加える。
ムルキムチは日本人向けの言葉だが逆輸入された。
ムルキムチは本来はナバクキムチという。短冊に切ることをナバクという。
短冊に切ったキムチを薄い塩水に漬けてスープのように飲めるようにしたもの。
カクトゥギ ダイコンをサイコロみたいに切って漬ける。
ペーチュキムチ 白菜キムチ

ピョンユック 片肉
牛や豚の肉をゆでる。
熟肉(スクユック)ということもある。
ゆでた肉にちょっと塩をかけて薄くハムのように切る。
酢じょうゆをつけて食べたり、アミの塩辛をつけて食べる。


今は小麦粉で作る麺が多いが、昔はそば粉が多かった。
そば粉の冷麺はつなぎに小麦粉を使う。
咸鏡道はジャガイモのできがよくジャガイモ澱粉を使う。
咸興冷麺(ハムフンネンミョン)は水を入れないでピビムパプみたいにして
食べるのでピビムパプネンミョンともいう。辛いソースを和えてエイの小切りを載せる。
そば粉で作る冷麺は日本のそばに近い。
慶尚道や全羅道では小麦がとれるから日本のうどんのような麺になる。

ジャガイモとサツマイモ
ジャガイモは中国から入ってきたから北藷と書く。
サツマイモは日本から来たから南藷と書く。