スクールschool(学校)、スカラーscholar(学者)などを表す英語は、
ラテン語のschola(学校)からきていて、そのラテン語schola(学校)は、
ギリシア語のスコレーskhole(余暇、ひま)からできた言葉といわれる。
古代ギリシアでは、学問ができるのは生活に余裕のある貴族しかなく、
その貴族たちが生活の余暇を利用して教養を身につけたから、ギリシア語「ひま」
は「学問」(暇なときになされるもの)という意味になり、
また、学問がなされる場所として「学校」という言葉ができたのであろうか。
たしかに、ヨーロッパ文化が古代ギリシア・ローマの昔から現代にいたるまで、
これら自由な市民、ブルジョワジー(富裕市民)など、時間とお金にゆとりある
人びとによって担われてきたのである。
現代でも、大学人が時間とゆとりのもとに、インターネットに参加しながら
その文化発展に貢献するのも、ヨーロッパの伝統をうけつぐものかもしれない。