アントニオのパネトーネ クリスマスのパネトーネ(ドライフルーツ入り甘いパン菓子) は、パーネ・ディ・トーニ(トニーのパン)のこと。 むかしミラノのイル・モーロ(ルドヴィコ・スフォルツァ)侯爵のクリスマスの宴会で ドーム屋根の形をしたドルチェ(デザート)に感激した侯爵は 菓子職人ウゲットに、このドルチェにおまえの名前をつけることを許すという。 しかし、菓子職人ウゲットは親方の名をつけることを申し出た。 こうして、親方の名アントニオの通称トニーの名がつけられた。 アントニオのパン→ トニーのパン → パーネ・ディ・トーニ → パネトーネ 実は 親方アントニオは菓子職人ウゲットにこの菓子パンが侯爵から誉められたら 娘アダルジーサとの結婚を認める約束をしていた。 侯爵のクリスマスの宴会でパン屋は有名になる。 貧しいパン屋はそれから投資家の支援を受け成功者となった。 ウゲットは実は貴族の息子であった。パン屋の娘アダルジーサを見初めたので 職人となって彼女への愛を実現したという

桜沢琢海:料理人たちの饗宴、河出書房新社