大学のある町 ダルムシュタット
この一族には,イギリスのヴィクトリア女王の次女アリスも嫁いできています。
またルートヴィヒ4世の娘は,ダルムシュタットからロシアヘ嫁いで
ニコライ2世の皇后となりましたが,ロシア革命の時家族は処刑されてしまいました。
町の中にあるロシア正教の教会は、ロシア皇后となった妹アレクサンドラ(Alexandra)の里帰りの時にも,
夫の宗教のロシア正教の礼拝ができるようにと,兄が作ったものです。
英国から見た場合の家系
ジョージ五世(1865年 - 1936年)は英国王。
ヴィクトリア女王の孫にあたる。
現在のエリザベス女王はジョージ五世の孫になる。
ジョージ五世は子どもの時に兄アルバートと一緒に世界一周の旅に出て
途中日本に立ち寄り明治天皇に歓迎された(1881年、明治14年)。
二人の王子は日本で腕に刺青を入れてもらった。
当時の英国海軍では腕に刺青を入れるのが一人前の船乗りの証であった。
万一海難事故にあったとき、刺青から遺体の識別ができたという。
ジョージ五世から刺青のことを聞いた従兄弟の若いロシアの王子は
のちに日本に行ったとき、よりによって警備に巡査に斬りつけられる
という大津事件にあう。
あのときはシベリア鉄道の記念式典に出席するのだったが
わざわざ長崎に立ち寄ったのは、そこで刺青をしてもらうためだったという。
そのときギリシヤ王子が同行している。
この英国王ジョージ五世の親戚には
ロシア皇帝やドイツ皇帝などがいたのであるが
第一次世界大戦のあと、みんな王はいなくなり
英国王ジョージ五世ひとりが残されたと言われた。 実際には歴史あるデンマーク王家は残っている。
ジョージ五世の父親エドワード7世の姉ヴィクトリアはドイツ皇帝の皇后
妹アリスはダルムシュタットの大公夫人なので
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世やロシア皇帝ニコライ2世の皇后は
ジョージ五世の従兄弟にあたる。
なお
ジョージ五世とニコライ2世の母親たちは、デンマークの王女姉妹だから
二人は従兄弟どうしになる。
このデンマークの王女たちに男兄弟がいて、ギリシャ王(ゲオルギオス1世)となったから
ニコライ2世とギリシア王子も従兄弟どうしだったので、来日した時に一緒だった。
大津事件のときギリシヤ王子ゲオルギオス(ゲオルギオス1世の次男)が立ち会った。
このギリシヤ王子ゲオルギオスの弟がアンドレオス王子で
ダルムシュタット大公一族のアリス(英国から嫁いだアリスの孫娘)と結婚して生まれたフィリッポスが
エリザベス女王の夫フィリップ殿下(エディンバラ公)となる。
デンマーク王家家系図
ハノーファー王朝家系図
ダルムシュタット大公家系図