納豆には 糸を引く納豆と乾燥納豆とがある。 糸を引く納豆は 煮たり蒸したりした大豆をわらに入れて包んでおくと わらに付いている枯草菌の一種である納豆菌の働きで自然に納豆ができる。 室町中期から日記類などに書かれているので、 15世紀半ばのものとされている。 いっぽう乾燥納豆の方は浜納豆とか大徳寺納豆の名で呼ばれる ことが多い。 これは古く中国から伝えられ、奈良時代から宮中でもつくっていた。 室町期に納豆とか唐(から)納豆と呼ばれ、寺院でつくることが多かったため 寺納豆ともいわれた。 納豆という名前は、寺の納所(なっしょ:台所)で作られたからという説が有力である。 京都の大徳寺納豆、天竜寺納豆などがあり 浜名湖畔の大福寺でつくられたものは浜名納豆(浜納豆)として有名である。 作り方は、柔らかく煮たダイズに醤油コウジカビを植えてこうじ豆をつくり 塩水に浸けて3〜4ヵ月発酵させてから、豆をとり出して乾燥する。 このときの発酵菌は主として耐塩性の乳酸菌である。 豆鼓(豆偏) 大豆、小麦粉、塩、こうじでつくる。 日本の浜納豆に似たもの。中国の調味料。 中国人留学生に、浜納豆を食べてもらったら 中国のものと同じ味だと評価してくれた。彼らの呼び名は豆板醤。 中国のものは、もっと形がくずれているとか。 なつかしい味と喜ばれた。 ミャンマー(ビルマ)にも納豆がある。 納豆カレー