頸と首

まず、「首」と「頭」にはどちらも「こうべ」の訓があてられている。

首は、頭部のことをさす。つまり、頸から上の部分全体をさす。
首が回らない、首になる(解雇される)、首を突っ込む(仲間に加わる)
頸を長くする
ちゃんと使い分けしないといけない。

ところが、常用漢字で、「首」は採用になったが、「頸」の方はくびにされた。
「わたしゃあなたに頸ったけ」と書くべきところを、「わたしゃあなたに首ったけ」
と書かねばならないから、意味が明瞭でなくなる。
「くびったけ」とは「頸丈(くびだけ)」の促音化であり、足もとから頸までの
高さをいう。

首飾り(鉢巻状リング)、 頸飾り(ネックレス)と区別するのが本来正しい。

頁は外国語ページのために作られたものではない。
頁は「かしら」を示し、古い字形は「首」の下に「人」を書いた。(これが頁になった)
頁は漢字の部首としては「おおがい」である。

「かしら」のてっぺんを頂(ちょう)としたのは、「丁(テイ→チョウ)」の音符が
「巓(テン・いただき)」を示すからである。

頂の音は「テン」である。「おつむてんてん」とはおつむのいただきのことである。
「頂」は、ものの最高部の意味に用いられ。「頂上・絶頂」
「頂戴」は、もともとあたまの上に物をのせる意味である。

「頭」は「豆(トウ・ズ)」が音符である。「頭」は「首(シュ)」(主シュ・ズ)
の意味をあらわす。あたまのことである。「かしら」の意味で「番頭・船頭」
のように、人の長たる人をさしていた。(今では番頭も船頭も職業をさすだけ)